二酸化炭素による地球温暖化の似非科学については、数年前から小生も何度か、指摘してきたが、権威ある東大教授がはっきりと論証したことをそろそろ日本のマスコミも素直に認めるべきであろう。そう言えば、二酸化炭素による地球温暖化は、原子力発電所推進の大きな理由の一つであった。

また、「財政が厳しい」と言うのが合い言葉である行政も、もっと有効なお金の使い方をするべき段階にきているはずだ。まだ、日本社会ではCO2による温暖化説が、山本七平氏が指摘したような日本の空気になっているが、ここ二、三年の内にその空気が一掃される可能性を企業経営者はしっかり、頭に入れて置いた方が良いと思われる。

 ところで、今から4年前に書いたレポート(一部抜粋)でこんな指摘をさせていただいた。以下。

現在、マスコミが流している環境問題は大きな利害関係が絡んだプロパガンダに過ぎないという冷静な認識を一部の有識者にはやはり、持っておいてもらうのが良いのではないだろうか。

豊橋市議会でも二酸化炭素による地球温暖化を問題が取り上げられ、環境部長がIPCCの見解を鵜呑みにした見解を真剣に述べていた。しかし、真実は全く違うところにある。

確かに日本は、国家戦略的に見ても、省エネ技術や二酸化炭素排出削減の技術が進んでいるため、温暖化対策が実施されることは有利にはたらく面もある。排出規制が国際法になれば、中国など他のアジア諸国もいずれ調印せざるを得ず、その分経済発展の足かせを負うことになり、アジアで最初の先進国である日本にとっては都合が良いと考えているのかもしれない。また、日本が、温暖化対策という名の欧米中心体制を維持する企画に乗るのは、先の大戦に負けた状況を考えれば、仕方がない面もある。しかし、外交ベタの日本は、ドイツ主導によるもっとも損な取り決めをしてしまっていることも日本人は忘れてはならない。

もともと、二酸化炭素が地球温暖化の主要な原因だというのは真っ赤な嘘である。 

地球環境に最も影響を与えているのは太陽系の質量の99.999%をしめる太陽であるのは自明のことである。だから、私は太陽活動説が正解だと思っている。そう言えば、数年前にマスコミが大騒ぎしたダイオキシン問題も一部の焼却炉メーカーにとっては誠に都合の良い歪曲報道だった。そのために約5兆円ものお金が地方自治体の焼却炉に使われたのであった。もちろん、わが豊橋市もその一つであった。」

それでは、権威ある先生の本を紹介させていただく。

「地球温暖化神話 ~終わりの始まり~」

渡辺 正 著

この本の著者である渡辺正氏は、東京大学で植物の光合成メカニズムを化学の立場から研究しており、東京大学生産技術研究所で副所長も務めている。渡辺 正氏は2007年の時点から、過度に地球温暖化問題に騒ぐ日本政府、メディア、国民に対して疑問をはっきり呈していた。

<目 次>

1章 CO2の調書(1)–悪い噂

2章 CO2の調書(2)–善行録

3章 「地球」温暖化?

4章 CO2の「温暖化力」

5章 つくられた「地球の異変」

6章 繰り返す気温変動

7章 激震–クライメートゲート事件

8章 「IPCCは解体せよ」

9章 CO2削減という集団催眠

10章 再生可能エネルギー?

終章 狼少年

<以下 本書より抜粋>

 

NASAの最高責任者も疑問を訴えた地球温暖化説

ちなみに、NASAの最高責任者マイケル・グリフィン氏が、地球温暖化問題に対して疑問視している事を公言したところ、大騒ぎとなってしまったため行われた記者会見で、「大変残念な事ですが、この問題は技術というより、はるかに政治的な状態になっています。私は口を挟まず静観すべきだった」と、温暖化の本質ではなく、政治問題に言及してしまった事についての反省の弁を述べている。

テレビで有名な武田邦彦氏と大きく異なる点は、「東京大学教授という権威」があることだ。

興味深い点を下記に列挙。

<成果無しの温暖化対策に5年で20兆円の浪費>

環境省は2006年から年額1兆円から1兆円2000億円、2011年度末まで総額7兆3700億円を内閣府と10の省庁が予算計上している。もちろん、各都道府県でもCO2削減活動の名目で、7年間で10兆円を予算計上している。企業も数兆円をCO2削減に使わされてきた。

渡辺氏の分析では総額20兆円のうち3~4兆円が研究費として省庁の公募(つまり利権)を経て大学などの研究開発予算に割り当てられたとのことである。

もちろん、総額20兆円をかけた成果は全く不明のままである。

<ところで、20兆円とはどのぐらいの予算か>

東日本大震災の被害総額=17兆円。九州新幹線の総工費は1兆5000億円。

日本の1年間の一般会計予算の約半分。

20兆円とは、途轍もなく大きな金額であり成果無しとは、こんな馬鹿なことにお金を費やしていてよく増税などと言えたものである。

<地球温暖化人為説の論理構築の手法>

①大気中のCO2は主に人間活動(化石燃料の燃焼)が増やす。

②そのCO2が地球を暖めている。

③地球の気温が上がると悪い事が起きる。

一つでも誤りであればこの論理は破綻する。しかしどれも仮説に過ぎず、2011年に起きた事は新聞の科学面、政治面、経済面でも完全崩壊を予感させる出来事であり、地球温暖化人為説はいよいよ終焉を迎えようとしている。

<低炭素社会は愚かしい>

エコの定義=生物と環境を調和させる営みである。

この観点から見ればCO2を増やす事こそがエコであり、理科という観点から見れば重要な資源であるCO2を削減する事の方が環境破壊である。

<アルゴアの欺瞞>

「不都合な真実」には35個もの間違いが散りばめられている。

上映時間;90分間で計算すると大半がウソであると言うことになる。

<ツバルとモルディブの問題>

ツバルやモルディブの海水準は40年間変わっていない。

各国が狙っているのは先進国からの援助金。

<政治用の科学>

論文の「要約」は科学では無く政治文章に歪められる。

IPCCはFCCC(国連の気候変動枠組み条約)に都合の良いデータを提出する下請け機関に過ぎない。

<地球温暖化説は「催眠術」>

良心を揺さぶった強固な催眠術を解かなければ成らない。

これまでの環境教育の功罪を渡辺氏は強く批判している。

<京都議定書への批准の成果>

京都議定書のシミュレーション通りであれば−0.005℃

EUと3カ国が批准 したら−0.001℃

日本だけが守ったら−0.0005℃

つまり、怪しいシミュレーション通りと仮定してもあまりにも無価値で、意味がない。

2011年、地球温暖化に関する主な出来事>

*ごく一部の事項を除き、日本のメディアは報道していない。

2011年 2月 米国  IPCC拠出金(約10億円)の打ち切り提案を下院が可決。

          2月 日本    バイオマス・ニッポン事業の成果はほぼゼロと総務省が判定。

2011年 7月 欧州  自然エネルギーの補助金の縮小をヨーロッパ諸国が検討開始・

                           二酸化炭素の昇温効果は小さいと推定する論文3編の刊行。

                           1998~2008年の「気温上昇ストップ」を考察する論文の刊行。

                          過去40年にわたる暴風雨と温暖化の関係を否定する論文の刊行。

2011年 8月 米国   ソーラーパネル製造企業ソリンドラ社が(計画?)倒産。

2011年 9月 米国   気温観測の改善を会計検査院が気象庁に勧告。

             米国      ジェーバー博士(1973年 ノーベル物理学賞)物理学会を退会。

2011年10月 英国   二酸化炭素の回収・貯留(CCS)プロジェクトの第1号を中途で断念。

                           カナダ IPCCの内幕暴露本をジャーナリストが出版。

2011年11月 英国    クライメートゲート事件2.0が発生。メール5439通がネットに流出。

       英国          「風力発電は役に立たない。おとぎ話」とフリップ殿下が発言。

       日本         「2020年までに二酸化炭素排出、25%削減」に見直しを政府が決断。

       米国          国連グリーン気候基金からの撤退を宣言。

       米国         ゴアを顧問に抱えるグーグル社、太陽熱発電の支援から撤退。

2012年12月            「ポスト京都」体制の先送りを決めただけでCOP17が閉幕。

       日本      2013年以降の二酸化炭素削減義務を拒否すると政府が宣言。

       カナダ   京都議定書からの離脱を政府が公式に宣言。

       IPCC、   初めて一般公募した報告書の査読者を選定。

       米国     バイオエタノール補助金の廃止案を下院が議決。

*武田邦彦氏の紹介文です。

日本だけ・・・CO2の削減

東大の渡辺正先生が「地球温暖化神話」という本を丸善から出版されました。

 この本を読まれて温暖化を信じる人はいなくなるでしょう。私もこのブログや本で温暖化の間違いを指摘しましたが、渡辺先生のご本は詳細、正確、論理的に温暖化が神話であることを証明しています。

私たちは早速この本を元に、温暖化損害賠償訴訟を起こさなければならないでしょう。本来なら検察が超大規模詐欺事件として立証することができたらよいし、内容は小沢一郎議員の一連のことよりも単純明快(学問的にはきわめて怪しいものをあたかも確定しているように情報を選択して国民を錯覚させ、20兆円ほどの税金(4人家族の家庭で50万円)を使った)なのですが、「科学のことは判らないから」という理由で司法は逃げるでしょう。

でも、国民は自由なメディアを持っていますから、自分自身で判断することができます。渡辺先生のご本を読まれるとわかりますし、また私も若干の下手な温暖化の本を出していますが、温暖化は、1)根拠が学問的に怪しいこと、2)歴史的事実を曲げたこと、3)太陽活動を無視したこと、4)1988年6月の登場(アメリカ上院)以来、つねに利権と政治に利用されていたこと、5)原子力の推進に一役買ったこと、6)被害を常に大げさに推定したこと、7)事実と違うこと(ハリケーンが増えた、ヒマラヤの氷河が融けた、太陽以外の要因で気温が上がっている、オゾン層が破壊しているのは温暖化・・・)などが主なものです。

しかし、なかなか難しい点もあります。それはこの温暖化騒動に「善意で巻き込まれた人」が多いことです。温暖化を煽った専門家は「科学的事実」より、温暖化するという「空気的事実」を事実とした人で、本当のことは知っていたのですが、一般の人はNHKの報道をそのまま素直に信じたのです。

さらに多くの善意の人が引っかかったウソは、1)アルプスの氷河は太陽の活動の周期通り融けたりできたりしているのを知っていて温暖化が原因とウソをついた、2)世界の平均気温の上昇が太陽と都市化であること(寒暖計が都市においてある)を知っていてウソをついた、3)温暖化すると南極の氷が増えるのに減ると言った、4)ツバルという南洋の島の海水面は若干下がっているのに上がっていて沈没すると放送した、などです。

なんと言っても、世界の情報のうち、「温暖化している、温暖化が怖い」ということだけを選別して日本国民に伝えたことです。さらに京都議定書の時には、「削減義務は実質、アメリカ、カナダ、日本だけ」なのにそれを放送せず、あたかも世界中が温暖化防止に乗り出したように報道したことでしょう。

「事実報道」より「空気報道」をするというNHKの体質はかなり前(少なくとも石油ショックの頃)からだったのです.私はNHKが事実報道をすると信じていたので、自分の人生の20年をムダにしました。もちろん私自身の責任ですが、それでもNHKは何をしてきたのだろうという思いがあります。

 すでにアメリカ、カナダが京都議定書を離脱し、日本だけが世界でCO2削減をやっています。実に恥ずかしいことで、日本人は科学的事実を見ないことを世界的にも宣伝しているようです.

私はこの問題を最初から疑ってきましたが、それはこのような科学的な問題は、科学の常道、「原理的なことをしっかり伝える」というのがなかったからです。もともとCO2は空気中にあり、空気が少し暖まっても海の水温が上がらないと気温は上昇しません。そして、伝熱係数や熱容量から言って、海水の表面が太陽以外に暖まる可能性はきわめて低いのに、それを質問すると研究者は「計算したら、こうなった」と言うだけだったからです.

温暖化の問題も「科学的事実」より「空気的事実」を重んじる東京の評論家によって創造され、「日本だけ」になってしまったものの一つと思います.そしてそれが福島の子供たちを被曝させ、温暖化で私たちの懐から50万円を奪ったのです.

国の委員会の時にトイレに立った私に東大教授が「武田先生、みんな温暖化のことは判っているのですよ」と言った言葉が忘れられません。温暖化が怪しいと思っているのに、温暖化を言っておけば研究費がもらえるということなのです。それは私たちの税金から出ているのですから。

思えば赤祖父先生のような日本を代表する立派な先生や渡辺先生、そして末席を汚す私など多くの真面目な学者が長く罵倒されたことも思い起こされます。

「日本経済の真相」という本を「大阪維新の会」のブレインの原 英史氏とともに政策工房という会社の代表を務める高橋洋一氏が書いている。(この会社が大阪都構想のための地方自冶法改正案の作成依頼を現在、受けていることも興味深い。)

この本は、今まで彼が言ってきたことのエッセンスを現時点でアレンジして要約したような本である。小一時間で読めるので、忙しい方にとっては、とてもおすすめの本に仕上がっている。

 東大の理学部数学科を卒業している著者の論理展開は、大変明晰である。その数学的明晰さが、郵政民営化の時には、米国の年次改革要望書の通りに動く竹中氏に利用されてしまったわけだが、察するに高橋氏は無邪気に頭のいい人である。私のような頭の粗雑な人間にもこの本に書かれている主張はすべて論理が通っていることがわかる。

ただし、TPPについては、どうだろうか。先の大戦に負け、実質、米国の保護国になっている日本がアメリカと対等に交渉できるはずがない。保護国と宗主国では、対等な自由貿易はあり得ないだろう。

ともあれ、大手マスコミが垂れ流す財務省の官製報道に抵抗力・免疫を付けるには格好の本となっている。

【本書の主な構成】

◆Chapter 1◆ これが日本経済の真相だ!

円高/デフレ/不況/電力/企業不正…

◆Chapter 2◆ これが世界経済の真相だ!

TPP/ユーロ危機/QE3/中国バブル…

◆Chapter 3◆ これが国家財政の真相だ!

財政赤字/国債暴落/復興増税/格付け…

◆Chapter 4◆ これが社会保障の真相だ!

年金/税制/雇用/空洞化/格差…

◆Chapter 5◆ これが日本政治と報道の真相だ!

公務員改革/大阪都構想/地方分権/失言報道…

◆総 論◆ 2012年以降をどう生きるか?

それでは、高橋氏はどんなことを書いているのか。以下。

「もう15年以上、私は新聞をまともに読んでいない。その私がなぜ「日本経済の真相」を知っているのか?

たとえば、政府の予算。霞ヶ関の役人がつくる予算書は、2000ページほどある。

もちろん新聞記者には、こんな膨大な数字の羅列に目を通している時間はない。

マスコミがニュースソースにしているのは、「役所の側でつくった要約資料」だ。

2000ページの予算書は、50ページほどの書類(3%程度)に要約される。

その際、官僚たちに不都合な情報はすべてそぎ落とされ、ごく一部の「わかりやすい部分」だけが記者たちに手渡される。記者は、このわずか3%程度の「情報」をもとに記事を書いている。

彼等は取材内容を歪めているのではない。

むしろ、霞ヶ関が言わせようとしていることを、素直に語っているにすぎないのだ。

私は、今でもその2000ページの予算書に目を通しているし、何よりも、かつて財務官僚として、その「情報」を渡す側にいた。

だからこそ、「なぜ残り97%の情報が隠されるのか」が手に取るようにわかる。官僚達に都合の悪いことは、決してその要約には書かれない。

あなたもいつの間にか、彼等の都合のいい判断をさせられてはいないだろうか?

そのひとつが、今回の復興増税である。復興に増税など必要ない。

これが真相だ。

「マスコミの脳は『小鳥の脳』だから、これくらいの情報を食わせておけばいい」

私が霞ヶ関にいた頃には、そんなフレーズをよく耳にしたものだ。だから私は、新聞や雑誌をまともに読もうとする気になれない。」

「(俗論①)異常なまでの円高、打つ手なし

(真相①)解決は簡単。円を刷れば円安になる。

円高について、「欧州危機によって消去法的に日本が買われている」といあった説明がされることがあるが、実は、為替相場はもっとシンプルな理論で決まっている。

どういうときに円高になるか。

それは「マネタリーベース」によって説明がつく。

マネタリーベースとは、世の中に出回っているお金と、日銀当座預金残高を合計した額を指す。

簡単に言えば、「お金の量」である。このお金の量が、為替レートと大きく関係している。

大まかに言えば、日本の円の量を米国のドルの量で割ると、為替レートが計算できる。

ここでは、ざっくりした数字を使うが、日本のマネタリーベースはおおよそ130140兆円、米ドルは2兆円で、130140兆円を2兆ドルで割り算すると、1ドルおおよそ6570円だ。

信じがたいだろうが、意外とシンプルなのである。

 有名な投資家のジョージ・ソロスも似たような考え方で実際に投資を行っており、円の量をドルの量で割った数字を表わした図は、「ソロス・チャート」と呼ばれている。

前述のとおり、円高というのは、円が相対的にドルより少ない状態である。

2007年の世界金融危機以降、米国はドルを増やしたが、日本は円をほとんど増やしていない。

円高を是正したいのなら、円を刷って増やせばいいのだ。きわめて単純な話であり、円高の是正が難しいというのは嘘なのである。

私は内閣参事官として、小泉政権、安倍政権の経済政策を担ったが、当時の為替レートはほぼ1ドル120円だった。

政権、与党自民党内には竹中平蔵財政担当大臣や中川自民党幹事長という、よき理解者がおり、彼等の適切な発言で日銀を牽制し、金融政策を進めた結果、為替レートを120円程度に維持できたのだ。

円高になると、GDP(国内総生産)が減り、株価は下がるが、120円程度まで円が安くなると、GDPが増え、株価は上昇する。そういった関係性を理解していれば、為替を安くし、GDPを増やし、株価を上昇させることもできる。

政策次第であり、それほど難しい話ではないのだ。

 

安倍政権の最後の頃、日経平均株価は1万8000円程度だった。20121月時点の株価はおよそ8500円弱である

さらに言えば、円を安くしてGDPが増えれば、税収も増える。こうしたアプローチで財政再建することも不可能ではない。

日銀にお金を刷らせれば、円高、株価、税収といろいろな問題がいい方向に向かい、いい循環が生まれるということだ。」

 

以前の私の日銀に関するレポートでも指摘させていただいたように、バブルを意図的に創り出したり、それを潰したりする――そんなことを日銀と言えども、できるのかという疑問を持つ人も多いだろうが、日銀が紙幣を印刷すれば可能なのである。日銀は1986年以降の1980年代に相当大量の信用創造、つまり紙幣を印刷しているが、1990年に入るとその逆の急激な信用破壊をやり、名目GDPも急降下させている。名目GDPは、日銀の信用創造量と完全にリンクしているのである。高橋氏は当たり前のことを言っているにすぎない。

2,これが世界経済の真相だ。

俗論⑥ TPPで日本の産業はダメージを受ける

真相⑥ プラス経済効果有り。参加しないと損。

 

俗論⑦ ユーロ崩壊を防ぐにはギリシャを救済すべし

真相⑦ 破綻は当然。ユーロ離脱が立て直しの条件

 

俗論⑧ 米国QE3が日本に打撃を与える

真相⑧ 量的緩和で債券価格が下落。影響は小さい。

 

俗論⑨ 中国はバブル経済。崩壊まで秒読み段階

真相⑨ 中国では日本のバブルが研究されている

 

3,財政赤字、国債暴落、復興増税、格付け

これが国家財政の真相だ!

俗論⑩ 日本は財政赤字で破綻寸前

真相⑩ 資産は世界一、実質の借金は350兆円

 

俗論⑪ 日本国債がデフォルト、暴落する

真相⑪ CDSを観よ。10%の下落は十分あり得る。

 

俗論⑫ 復興財源の確保には増税もやむない。

真相⑫ 増税は愚策。100年国債を発行せよ。

 

俗論⑬ 日銀による復興債の引き受けは「禁じ手」

真相⑬ その禁じ手、実は毎年行われている。

 

俗論⑭ 国による産業振興で日本経済は復活する

真相⑭ 成功した「産業政策」など存在しない。

 

俗論⑮ 格付けの見直しは経済に影響を与える。

真相⑮ 格付けは増税の道具。分析は不十分。

 

4,年金、税制、雇用、空洞化、格差

これが社会保障の真相だ!

 

俗論⑯ 年金は破綻確実。増税で積立金を補え

真相⑯ 国民の不安が利用されている。膨大な未収あり。

 

俗論⑰ 雇用不安、空洞化、原因は海外の安い労働力

真相⑰ 空洞化と円高を黙認している政府の無策が根源

 

俗論⑱ 格差の拡大は深刻。不正受給も増加中。

真相⑱ 格差是正にまさる良策あり。まず所得底上げを。 

 

5、公務員改革、大阪都構想、地方分権、失言報道

これが日本政治と報道の真相だ!

俗論⑲ 公務員改革、大阪都構想には高い壁。

真相⑲ 改革は大阪から始まる

 

俗論⑳ 決めるのは中央官庁、地方分権は絵に描いた餅

真相⑳ 地方分権なら不公平を減らせる。

 

俗論㉑ 新聞は有用な情報源。読めば真実がわかる

真相㉑ 新聞にも既得権益。信じすぎると目がくもる。

俗論㉒ 失言した大臣は即刻辞任すべきだ。

真相㉒ 問われるのは政策。無知な記者ほど揚げ足を取る。

 

その他に彼はこんなことも書いている。

・オフレコ発言はマスコミ操作の手段。

一定の役職以上になったキャリア官僚は、政治家やマスコミと接触しながら、情報を収集したり、工作することを仕事にするようになる。オフレコ報道では、「政府首脳」というのは官房長官、「政府高官」といえば官房副長官、「政府周辺」といえば首相秘書官などを指すのは暗黙の常識だ。「○○省筋」は課長や課長補佐であることが多い。

 ・組織のトップや会社の経営者にとって最も重要なのは、誰にどう頼むかということだ。

政治家の真の役割は、全部はできないということを自覚して信頼できる人物に任せ、

「責任は私がとる」と腹を決めることだ。小泉元総理は、「総理にできることは、解散と人事しかない」と言っていた。

・私は新聞を読まず、役所の資料などの一次情報をとっている。

普通の人がそうするのは大変だが、新聞は二次情報、三次情報であることを知っていて欲しい。たとえば、国家予算。一次情報である予算書は2,000ページにも及んで数字が羅列され、普通の人にはとても読みきれない。マスコミがニュースソースにしているのは、役所が作った50ページの要約資料だ。

・組織に忠実に仕事をしているだけでは、組織の枠から出ることは難しい。

自分の頭で考える知的な人間には、組織を出て泳ぐ力がある。

・自分が認めてもらえないと不満を言う人もいるが、チャンスは必ずある。

大事なのはそれを逃さないことである。

・チャンスを掴むためには、つねに準備し、チャンスが来たときガッと行くことだ。

私が役人のとき、よく勉強して、いろいろなアイディアを紙に書き、机の引き出しの中にしまっていた。上司がたまに「こんな問題があるな。どうかね?」といったときに、その解決策を書いた紙を出して上司を驚かせていた。

求めに対して瞬間的に対応できるのは、インパクトが強い。

・無駄になることがわかっていても、用意しておかないとチャンスは生かせない。

10発でも20発でも用意して、そのうち1発当たったら勝ちだ。分析して、考えて、それでもニーズがなかったものは山ほどある。

しかし、考えるというスキルは残り、考える力はほかにも応用できる。

だから、売り込みも絶対しない。ニーズがないときに売り込んでも意味がなく、

本当に相手が求めるときにしか価値を認めさせることはできないからだ。

・最後に、これから起こるであろうと思うことを書いておく。

希望的観測もあるので、当たるかわからない。

1.野田総理退陣、解散総選挙になる。

その理由は消費税増税法案の国会審議が行き詰るからだ。

 2.ユーロが崩壊する。

その理由はギリシャが完全に破綻するからだ。

3.オバマが再選を果たす。

その理由はリーマンショック以降、FRBの積極的な金融政策によって米国経済が持ち直してきたからだ。

4.日銀法改正が政治日程にのぼる。

消費税増税法案の国会審議の過程で、デフレ・円高が日銀の責任であることがようやく認識され、政府と日銀の適切な関係を定め、インフレ目標を日銀に与えられるような日銀法改正が本格的に議論される。

 

 上記が彼の予想だ。確かに一度、ユーロは崩壊する方向は間違いないだろう。

 また、オバマが再選を果たす理由は、米国経済が持ち直すのではなく、共和党候補者が決め手に欠くからで、実質失業率20%の米国経済の持ち直しは、何度も指摘させていただいたように戦争経済しかない。

 日銀法は改正されるべきだが、日銀のプリンスたちの抵抗で難しいのではないか。

 

<高橋洋一プロフィール>

株式会社政策工房代表取締役会長、嘉悦大学教授。

1955年、東京都生まれ。東京大学理学部数学科・経済学部経済学科卒業。博士(政策研究)。1980年、大蔵省(現・財務省)入省。理財局資金企画室長、プリンストン大学客

員研究員、内閣府参事(経済財政諮問会議特命室)、総務大臣補佐官、内閣参事官(総理補佐官補)などを歴任。

2007年に財務省が隠す国民の富「霞ケ関埋蔵金」を公表し、一躍、脚光を浴びる。2008年、退官。現在は、国・地方自治体・政党など政策関係者向けの政策コンサルティング、民間企業・非営利団体向けのサポートを行なっている。

著書に『財務省が隠す650兆円の国民資産』(講談社)、『統計・確率思考で世の中のカラクリが分かる』(光文社新書)、『数学を知らずに経済を語るな!』(PHP研究所)など多数。

リアルなアメリカ入門

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3月 252012

*今回は本の紹介です。
                「アメリカについて本当のことを知るべき時代」
            ~「最もリアルなアメリカ入門」原田武夫著を紹介します~

 今まで何度か、元外交官 原田武夫氏の本を紹介させていただいたが、現在、日本に最も影響を与えているアメリカという国の真実の姿をほんの少しでも知るために、未来の子供たちの教育を担っている教育者、多くの従業員の生活を支えている経営者の方々には是非、読んでいただきたい一冊である。
 ところで、私たちは、学校において、社会において、意図的に戦後史を勉強しないように仕向けられている?ことを改めて、知っていただく必要がある。そのような状態に日本人を放置したままに、しておきたい国が、私たちに一番影響を与えているアメリカというある意味、金儲けだけしか考えていない「ファンド国家」なのである。

 とにかく勉強になる本である。たとえば、この本のコラムで彼はこんなことを書いている。

・「アメリカを支配する「奥の院」とは誰なのか」
・「アメリカ教育使節団が日本に残したもの」
・「オバマがCIAのスパイだったというのは本当か」


如何だろうか。興味深いタイトルではないか。
 北朝鮮外交の舞台を、最後に外務省を退職した原田氏があの六カ国協議の現場で見た米国の外交官は、ほとんどがウオールストリート出身の人たちだったということだ。その意味するところは、米国にとって北朝鮮も金儲けの手段の一つに過ぎないということだろう。日本人である私たちは、米国の強い影響下にある日本のマスコミが「北朝鮮脅威論」を声高に唱える背景をもっと冷静に考える必要があるのではないかとも思われる。

 それでは、まず目次から紹介する。

序章  対立軸で探ると見えてくる 現代アメリカの実状とは
第1章 神の国を標榜するアメリカを作ったのは誰なのか
第2章 アメリカはいつから戦争国家になったのか
第3章 金融資本主義を推し進めるアメリカの目論みとは 
第4章 アメリカの顔・オバマ大統領の真実とは
第5章 ソーシャル・メディアによるアメリカの情報統制とは
第6章 脱アメリカ時代の日本はどこに進むべきなのか
最終章 日本はこれから先 どうなっていくのか

この本は、原田氏の本の中でも読みやすい方に分類されるが、内容は相当踏み込んで書いているので、背景知識のない人は読み落としてしまう部分もあるかもしれない。
そう言った意味では何度も読むことのできる本に仕上がっている。
 前半ではアメリカの歴史が語られているが、原田氏は「アメリカという国はそもそも建国の時から戦争に次ぐ戦争によって営まれて」きており、「しかも『勝ち続けていること』によって止まれなくなり、経済的な理由や宗教的な理由も加わって戦争をし続けている」とはっきりと指摘している。

 第3章以降は、現在の話になってくるが、インターネットにおけるアメリカの考えが解説されている部分も、題名通り、とてもリアルな言葉で表現されている。

「インターネットとは、アメリカにとってそもそも「軍」であり、「インテリジェンス機関」であり、「政治」のための道具なのです。
 
アメリカはとってブログは戦略上、どうしても押さえておきたい相手国の世論操作を行うためのツールに他ならないのです。


日本では一般にまったく問題とはされていませんが、実はスマホの普及にともなってアメリカによる「文化帝国主義」とでもいうべき事態が、人知れず進展しはじめています。」

 では、これから世界は、日本はどうなるのか。そして、日本はどうすればいいと原田氏は言っているのか。以下。

 まず、今の世界の金融メルトダウンは、もはや金融的な手法では解決できない。その解決方策は結論的には2つであり、一つは戦争経済への移行。つまり中東での戦争だ。そして、もう一つが日本や中国に流出した富を奪還することだ。

 まさに今、ホルムズ海峡で大きな問題が起こっているが、その一つ目の流れの動きだ。ただ、今年は米国を初め世界各国で大きな選挙の年であり、色々な情勢を総合的に見ると、実際に戦争にまで至る可能性は低いと予想される。
 そうなると、残された選択肢は一つになってしまう。収穫の前には太らせるのが、効率が良い。つまり、日本は今後、一時的に金融バブル化するが、その後、一気にバブル崩壊を迎えるというのが予想されるシナリオだという。
 さらに、今の状況は1930年代初めの状況に非常に似ているとも言う。その後、日本がどのような道を進んでいったのかは周知のところだ。今度は同じ轍を踏まないよう、準備と覚悟が必要である。

①アメリカがヨーロッパとともに企てているのは、「(東)アジアからの富みの奪還」である。それ以上でもそれ以下でもない。

②「円高ドル安」は少なくとも来年(2013年)春までは続く。そしてそれは時に急激な局面を交えたものとなる。

③急激な円高に見舞われ続ける日本は金融緩和を強力に推し進める。
その結果、日本は歴史的な金融バブルに突入し、短くとも2013年春まではその状態が続く(あるいはそれ以上長引く可能性(2014年後半まで)もある。


④「持つ者」と「持たざる者」との間の差が極端に広がる結果、ついに「持たざる者の叛乱」が世界中で起っていく。先進国でそれがはじまるのはまずヨーロッパ、そして次がアメリカである。
  その中でいよいよ日本においても不満が爆発し、新しい政治体制がつくり出される。
 (*その意味でも「大阪維新の会」の橋下 徹氏は日本の政治のキャスチングボードを握る可能性を秘めている。)


 最後に、著者の言葉をそのまま紹介したい。

「アメリカはいったい、日本をどうしようとしているのだろうか。何がしたいのだろうか。アメリカは毎年、莫大な予算を使って対日プロパガンダ戦略を実施し、札束を使って、アメリカにとって「好ましい日本人」を取り上げるように陰に陽に日本のメディアに対して働きかけ、従わせてきたのです。
それが今、アメリカは「弱体化」しているかのように振る舞い始め、「しばらくしたら自己破産する」と言わんばかりに、騒ぎはじめています。
近未来に向けたアメリカの真意と、日本がどのように立ち向かうべきなのか語る時がやってきたようです。
 結論は先に言っておきましょう。

  アメリカが今、日本に抱いているのは「畏怖心」であり、日本に今必要なのは、「世界史を担う気概」です。
なぜならば、これから起るのは、驚くべきことに私達の国、日本における「歴史的な金融バブル」であり、動き方によっては、日本だけが勝ち組となり、(「ジャパン・アズ・ナンバーワン・アゲイン」)、世界を制してしまうかもしれないからです。

アメリカ、そしてヨーロッパはそのことを知っています。
  だからこそ彼等はよって、たかって日本を叩き、二度と立ち上がれないようにしようと必死なのです。

そして彼等に飼い慣らされた日本人たちが悲しいかな、これに協力してきた歴史、それが戦後の日本史なのです。

しかし、それでもなお世界史を逆転される「金融バブル」というカードは、私達日本人の手にまもなく降ってきます。

したがって今こそ、私達日本人がそのことに「気づく」こと、そして「動く」ことが求められているのです。」
 
原田氏が言うように日本で金融バブルになるためには、以前のレポートでも指摘させていただいたように、日本銀行の金融政策の動きが一番重要である。確かに日銀もその方向で動き始めていることは確かである。その意味で日銀の金融政策に注目すべきである。

とにかくテレビや新聞では報道されることのない内容が書かれている。お時間のある方には、是非、ご一読をすすめたい。

戦後の日米関係を再考する時を迎えている

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3月 222012

以前、「アメリカニズムの終焉」というレポートで米国の国力低下の惨状を指摘させていただいたことがある。そのために現在、日本人は、否応なしに長すぎた戦後を終わらせることを求められる時代に入っている。そして、その戦後を終わらせるためのキーワードの一つが「コラボレーショニスト」(collaborationist)という言葉である。

「ノーブレス.オブリージュ」という言葉の意味する「気高さ、勇気、自尊心」とは正反対の意味を持つ言葉が、「コラボレーショニスト」という言葉である。戦いに敗れて敵軍に占領された途端に手の平を返すように占領軍に協力し始める人間のことをコラボレーショニストと呼ぶ。コラボレーショニストというのは「占領協力者」というよりはるかに悪い意味で、「祖国を裏切った者:売国奴」を意味すると考えても良いのかもしれない。



敗戦後、日本に進駐してきたアメリカ軍と米国務省は、つぎの三つの政策を日本に押しつけてきた。

 ①日本から永遠に自主防衛能力と独立外交能力を剥奪しておくための憲法九条。

 ②戦前の日本は「邪悪な帝国主義国家」であり、その日本を懲らしめたアメリカは「国際正義を実現した道徳的に立派な民主主義国」であるというフイクションとしての東京裁判史観。

(cf ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム(“War Guilt Information Program”、略称“WGIP”)とは、文芸評論家の江藤淳が『閉された言語空間』(文芸春秋・1989年)において第二次世界大戦終結後に連合国軍最高司令官総司令部(GHQ/SCAP、以下GHQと略記)による日本占領政策として行われた宣伝として提示したもの。“WGIP”の略称も江藤淳による。この呼称を最初に使用した江藤淳はこれを「戦争についての罪悪感を日本人の心に植えつけるための宣伝計画」とし、「日本の軍国主義者と国民とを対立させようという意図が潜められ、この対立を仮構することによって、実際には日本と連合国、特に日本と米国とのあいだの戦いであった大戦を、現実には存在しなかった「軍国主義者」と「国民」とのあいだの戦いにすり替えようとする底意が秘められている。」と主張している。また「もしこの架空の対立の図式を、現実と錯覚し、あるいは何らかの理由で錯覚したふりをする日本人が出現すれば、「ウォー・ギルト・インフォーメーション・プログラム」は、一応所期の目的を達成したといってよい。」)

③日本を属国:保護領として米国の世界支配システムに組み入れ、米占領軍が日本列島に設置した軍事基地を半永久的に使用するための仕組み、すなわち日米安保条約。

 これら三つの政策が、敗戦国日本を半永久的に支配しておくために米政府が考えついた「対日支配政策・三点セット」である。

 (*このことは、何回も引用している片岡鉄哉氏が「日本永久占領」という本で詳細に解説している。)

 満州事変から一九四五年の夏まで、朝日新聞やNHKや日本の学校教師は、軍部の戦争遂行に献身的に協力してきた。彼らは、軍部による戦争プロパガンダを広めて、ナイーヴな国民を洗脳するための道具として八面六臂の活躍をした。ところが1945年9月に占領軍が乗り込んできたら、彼らは手の平を返すように、あっという間に占領軍の反日プロパガンダ、日本を永遠に無力国家としておくためのプロパガンダの手先となってしまったのである。それが、日本の真実の戦後史である。完全に思考能力を放棄させられた朝日・NHK・日教組等は、戦後60年が過ぎても、まだこの「日本無力化プロパガンダ」を慣性の法則のように現在も半ば、無意識のうちに続けている。

 そう言った意味では、いわゆる日本の護憲左翼勢力も無意識のうちにコラポレーショニスト集団にされてしまっていると言っても過言ではない。

  吉田茂首相の補佐官として米占領軍との交渉役を務めた白洲次郎氏は、親米保守派の日本人について、「私は占領中、最下等のパンパンすら風上に置くまいと思われるような相当の数の紳士を知っている。軍国主義全盛時代は軍人の長靴をハンカチで拭き、占領中は米国人に媚びた奴らとパンパンと、どこが違うか」と述べている。

 かつて、ニクソン、フォード両政権で国務長官を務めたキッシンジャー博士が「戦争に負けて敵軍に占領された国には、二つの対応策しかない」という鋭い指摘している。

①占領軍に対して、長期間の徹底的なゲリラ戦を実行する。

②目先の利益と安全を確保するため、占領軍に協力し服従するコラボレーショニストになる。

①についていえば、第二次大戦後のアルジェリア、ベトナム、アフガニスタン、レバノン、パレスチナ等のように、たとえ正規軍同士の戦争で完敗してもゲリラ戦士になって何十年も抵抗を続ける、占領国がギブ・アップするまでゲリラ戦を止めないということだから、人的にも経済的にも大変なコストを払うやり方である。

 それにたいして②のコラボレーショニスト政策は、はるかに楽である。少なくとも国民を大量に殺されなくてすむし、せっせと服従し恭順の意を示していれば、そのうち峻烈な占領政策を緩和してくれるかもしれないという希望を持つことができる。しかし「長期間、コラボレーショニスト体制を続ける敗戦国には、かならず二つの問題が生じる」とキッシンジャー氏は指摘しているのだ。

 一つは、国家の「ディ・レジティマタイゼーション」です。国家がレジティマシーlegitimacy (正統性)を失うということである。

 敵国の占領軍が押し付けてきた憲法や法律、行政制度、教育制度、歴史解釈(敗北した国は「道徳的に劣等な国」であり、戦勝国は「道徳的に優越した正義の国」であるという歴史解釈をそのまま使うわけですから、敗戦国の国民は、「何だ、自分の国は、占領軍の言いなりになっているだけのエセ国家か」と思うようになってしまう。外見的には「立派な独立国(経済大国)に見えたとしても、国民は本音レベルでは、(この国は・戦勝国に服従している属国にすぎない)ということをなってしまう。国際社会もその国を本当の独立国としては扱わない。そうなると国家としての正当性とクレディビリティcredibility(信頼性)を失ってしまう。だれも尊厳を払わない国となる。

 コラボレーシヨニズムの二つ目の弊害は、国の「ディ・モラライゼーションde-moralization)である。

 「モラル」「道徳」ではなく、「モラールmorale」(士気、気概、撃心)を失うということにつながる。国民が士気を失い、「自分の国は、所詮、戦勝国にペコペコするだけの属国か。戦勝国の顔色を窺っている卑怯者国家か」と感じるようになってしまう。そして、「こんな国のことなど、本気で考える必要はない。自分だけが出世して金持ちになれば、それで十分だ「国のために」なんてダサいこと言うよりも、自分の趣味と私生活を大切にする生き方に専念しよう」という「ミーイズム」に陥ってしまう。また、それが戦勝国の狙いでもある。

 キッシンジャー氏が「コラボレーショニズムは、国家のディ・レジティマタイゼーションとディ・モラライゼーションを起こす」と書いているのは、敗戦後の日本のことを言っているのである。

 

フランスのド・ゴール大統領は、「自国の運命を自分で決めようとせず『友好国』の政策判断に任せてしまう国は、自国の国防政策に対して興味を失ってしまう。自国の防衛を他国任せにするような国は、独立国としての存在理由をすでに失っている」という鋭い指摘をしている。

今回は、戦後の日米関係を再考するのにふさわしい、興味深い論説を二本紹介させていただく。是非、戦後66年続いてきた不可思議な日米関係を今、一度考えていただきたい。





「日本の権力構造と在日米軍」

2012年2月22日  田中 宇

 

沖縄に駐留する米軍海兵隊が、海兵隊普天間基地の名護市辺野古への移転を待たず、グアム島に移転していくことについて、日米政府が話し合いを始めている。(US, Japan mull sending 4,700 Marines to Guam

 米海兵隊が沖縄に駐留していることは、日米同盟の象徴だ。海兵隊は総兵力24万人(定員数)で、そのうち日本に駐留するのは定員数1万8千人(実数は1万2千人前後)にすぎず、海兵隊全体の中に占める割合は低い。だが、米国外で海兵隊が常駐しているのは日本だけだ(海兵隊は3つの遠征旅団から構成され、第1が太平洋岸のカリフォルニア州、第2が大西洋岸のノースカロライナ州、第3が沖縄を拠点としている)。沖縄駐留の海兵隊が減ることは、それ自体が在日米軍の縮小、希薄化である。

 米海兵隊が日本から撤退していく方向性は、1999年ごろに米政府が冷戦後の米軍の世界戦略の再編(米軍再編)を検討し始めた時からの、一貫した流れだ。1971年の沖縄の日本への返還当時から、米海兵隊の任務の中に、日本を防衛することは入っていない。

 沖縄に大量の米軍がいるが、沖縄上空の日本領空に外国の戦闘機が侵入してきた場合、最初に戦闘機を出して防空任務を担当するのは、米空軍でなく、那覇空港に駐留する日本の自衛隊だ。沖縄返還と同時に那覇空港から米軍が出ていき、代わりに自衛隊が入ってきたが、この時に沖縄上空の防空任務は米軍から自衛隊に引き継がれた。これに象徴されるように、日本の防衛は、40年前から、米軍でなく自衛隊の任務だ(日本が外国軍から本格的に侵攻され、日本に駐留する米軍も外国軍から攻撃されれば、米軍は反撃するだろうが)。

 沖縄の米軍の任務は日本の防衛でなく、米国の世界戦略に沿った動きをすることだ。朝鮮戦争、冷戦時のソ連との対峙、ベトナム戦争、アフガン・イラク戦争、イランへの威嚇、ソマリア沖の海賊退治などが、歴史的に沖縄米軍の任務だった。米軍は日本の防衛を任務としていないが、沖縄に米軍が駐留すること自体が、外国軍に日本を攻撃することを躊躇させ、間接的に日本の防衛に貢献しているからいいんだというのが米国側の理屈だ。

 在日米軍は日本の防衛を任務としないので、日本の都合に関係なく、米国の都合だけで増員したり撤退したりできる。冷戦が終わり、輸送機の性能も上がったので、米軍は部隊を米本土から遠い前方に置く必要がなくなった。不必要な前方展開をやめて米軍を効率化し、財政負担を軽減する「米軍再編」が99年ごろから検討された。

だがその後、01年の911事件で「テロ戦争」が始まり、逆に米軍は急拡大した(911の発生を米当局が知りながら黙認した可能性があるが、その理由の一つは、米軍再編による防衛費の削減を、米軍関係者が嫌ったことにある)

 911後、米軍は急拡大したものの、戦争はイラクもアフガンも失敗し、撤退を余儀なくされている。おまけにリーマンショックで米金融界も破綻に瀕し、米国の政府予算や経済的余力を、金融界と軍関係者(軍産複合体)が奪い合っている。再選のため経済再建を優先するオバマ政権は、防衛費の削減と米軍の縮小を押し進め、10年ぶりに米軍再編の政策が戻ってきた。

 米陸軍は、欧州(独伊)に駐留する部隊を半減させる予定だ。欧州は、EU統合の一環で欧州統合軍を創設する方向で、米軍の助けを借りなくても防衛できる方向だ。米軍部隊を海外から米本土の基地に戻せば、基地周辺の経済が活性化し、不況が続く米国の景気回復にも貢献できる。(Defense Cuts Sap Obama’s Asia Pivot

 同様に海兵隊も、長期的に、米本土にある2つの遠征旅団だけで十分やっていける。米軍は、米政府の財政再建策に協力し、現在24万人いる海兵隊員(現役+予備役)を、5年間で2万人弱を減らして22万人台にする計画だ。2万人弱の減員が、3つの海兵隊旅団のうちどこで行われるか発表されていないが、沖縄の第3旅団を中心に減らすのでないかという見方が出ている。(Rethinking Okinawa military relocation

 日本の政治自立を骨抜きにして権力保持した官僚機構

常識的に考えれば、在日米軍は日本を守らないのだし、米軍再編で海兵隊が日本から撤退するなら、どうぞご自由にというのが日本の姿勢になる。しかし、現実は全く違う。日本政府は、海兵隊に1日でも長く日本にいてほしいと考えている。

それについて説明するには、終戦以来の日本の権力構造を分析する必要がある。

 1945年の終戦後の日本は、占領者である米当局(GHQ)が政策を決め、それに沿って日本の官僚機構が行政を行う体制になった。終戦まで力を持っていた軍部や政界は終戦とともに権力を失い、米当局の下に日本官僚機構がつく指揮系統だけが、日本の権力となった。米当局は、しだいに日本を国家として再自立させていこうとしたが、これは、民主主義の原則に沿って、日本の国会や政界(政党)が官僚から権力を奪うことを意味していた。官僚は、米当局が模索する日本の政治的自立を換骨奪胎する戦略を採った。

 GHQは終戦直後、自治体や自治警察を各県に作るなど、日本を強い地方分権体制にしようとした。軍部や政界だけでなく、東京の官僚機構をも解体し、日本の権力機構を地方に分散させ中央集権化を防ぐことで、日本の国際再台頭を防止したかったのだろう。だが、官僚機構がGHQの地方分権策の実質化をのらくらと遅らせている間に、朝鮮戦争が1950年に起こって冷戦体制が東アジアに波及した。米国が日本に求めるものは、国際再台頭の抑止でなく、冷戦体制下で米国の忠実な部下となることになった。日本の中央集権は温存され、地方自治体は東京の官僚(旧自治省など)に支配された。

 朝鮮戦争とともに米国は、冷戦勝利を最重視するアジア戦略に転換し、米当局の意志を日本官僚機構が実行する占領型の体制を再び重視するようになった。朝鮮戦争が続いている間に、日本の再自立を形だけ実行して冷戦体制の中に日本を組み込むサンフランシスコ講和条約が締結された。53年に朝鮮戦争が暫定終結した後、55年の保守合同で自民党が作られ、実質的な権力を握る官僚機構が担ぐ御神輿の上に、官僚の言いなりの自民党が永久与党として乗る、戦後日本の権力構造ができあがった。日本政府の各省の権力は、大臣(政治家)でなく事務次官(官僚のトップ)にあり、日本政府の実質的な意志決定機関は、閣議でなく事務次官会議だった。

 事務次官会議は、09年に官僚から政界への権力奪還を狙って就任した鳩山政権によって廃止されたが、野田政権になって、震災復興支援の名目で「各府省連絡会議」として復活した。大震災が政治的に利用されていることが透けて見える。官僚機構の傘下にあるマスコミが「次は首都圏直下型地震が起きる」と騒ぎ、テレビの出演者が「大震災の教訓を末永く語り継がねばなりません」と深刻そうに言う理由も見えてくる。大震災前のマスコミでは、大地震を予測する報道がタブーだったが、今は逆に、大震災が確実に起きると喧伝されている。朝鮮戦争で焼け太った日本の官僚機構は、今また大震災で焼け太りだ。

 ベトナム戦争後の米軍撤退を引き留めた日本

話を歴史に戻す。朝鮮戦争で確立した東アジアの冷戦体制は、1960年代末のベトナム戦争の失敗によって崩れ出した。ベトナム戦争で財政力と国際信用を消耗した米政府は、アジアからの軍事撤退を検討した。

 米国は第二次大戦後の世界体制として当初、国連の安保理常任理事国に象徴される多極均衡体制を構築したが、それに反対する勢力(軍事産業や英国)が結託してソ連との敵対を扇動し、多極均衡をぶち壊して冷戦体制を作った。約20年後、ベトナム戦争の失敗と、反戦運動や反米感情の世界的な盛り上がりを機に、米国の中枢で多極派が盛り返し、米国の中枢で多極派と冷戦派の暗闘がひどくなった。

 69年に就任したニクソン政権が、多極型世界の復活をめざす政策を行った。中国との関係正常化、ドル崩壊の是認(金ドル交換停止)などのほか、沖縄の日本への返還が行われ、在日米軍の撤収と、日本の軍事的自立が模索された。しかし、日本の権力を握る官僚機構にとって、米軍の撤収や日本の自立は、政界に権力を奪われることにつながるので、何としても避けねばならなかった。

 そこで日本政府は米政府に、米軍が日本から全撤退するのでなく、返還後も沖縄にだけ米軍が残ることにしてくれるなら、本土から沖縄に米軍が移転する費用を大幅に水増しして日本が米国に支払うとともに、その後の米軍の沖縄駐留費のかなりの部分を実質的に日本が負担してあげますと提案した。米側は、日本が金を出してくれるなら沖縄に米軍を駐留したいということになった。

 沖縄返還が決まる直前の69年秋の日米交渉で、本土から沖縄への米軍の移転費と、5年分の駐留費の支援として、日本政府が合計2億ドルを米政府に支払うことが決まった。このうち移転に使われたのは4割ほどで、残りは日本が米軍駐留費を肩代わりする費用だった。5年の期間がすぎた後の1978年からは「思いやり予算」として米軍駐留費を日本が肩代わりする体制が恒久化した。(在日米軍基地の再編:1970年前後

 米国中枢で冷戦派(軍産複合体)と多極派の暗闘が激しくなる中で、日本の官僚機構は冷戦派と結託し、米軍駐留費のかなりの部分を負担して米国側を買収し、日本から米軍を全撤退させようとする多極派の方針をくじき、日米同盟(対米従属)の根幹に位置する米軍の日本駐留を維持することに成功した。日本側でも政界の田中角栄首相らは、ニクソン政権の多極派に頼まれて中国との関係を政治主導で強化しかけたが、米国の冷戦派はロッキード事件に田中を巻き込んで失脚させた。日本の官僚支配は維持された。(田中金脈を攻撃する文章を書いて立花隆が英雄になった件の本質も見えてくる)

 ベトナム反戦運動で高まった日本国内の反米感情を緩和するため、反基地運動が大きな騒ぎになりやすい首都圏から米軍基地を一掃する計画が挙行され、米空軍は厚木基地から出ていき、横田基地から沖縄の嘉手納に移った。本土復帰と抱き合わせにするどさくさ紛れで、沖縄に基地の増加を認めさせた。横須賀の米海軍も佐世保に移り、米軍は首都圏の基地のほとんどから撤収することになっていたが、自衛隊が横須賀軍港を使い切れないなどという理由をつけて、日本側が米海軍第7艦隊を横須賀に戻してもらった。日本政府は、反基地運動を沈静化したい一方で、米軍が日本から撤退する方向が顕在化せぬよう、米軍が出ていった後の基地を「自衛隊と米軍の共同利用」という形にした。これは、米軍が使いたければいつでも日本本土の基地を使えるという意味でもあった。

支配の実態がなく被支配体制だけの日本

  日本では、米国が沖縄への米軍駐留継続や、日本に対する支配続行を強く望んだ結果、沖縄だけ米軍基地が残ることになったと考える歴史観が席巻している。しかし、第一次大戦からの米国の世界戦略の歴史を俯瞰すると、米国が日本を支配し続けたいと考えるのは無理がある。

 米国の世界戦略は「1大陸1大国」「5大国制度のもとでの国家間民主主義」的な多極型均衡体制への希求と、ユーラシア包囲網的な米英中心体制を求める力とが相克しており、1970年前後や現在(2005年ごろ以降)に起きていることは、多極型への希求(裏から世界を多極化しておいて、あとからそれを容認する)が強くなっている。米中関係改善と沖縄返還が行われた70年前後、米国は日本から米軍を全撤退するつもりだったと考えるのが自然だ。

 また、日本の官僚機構が対米従属に固執し続けている戦後史をふまえると、米国は沖縄返還とともに日本から米軍を全撤退しようとしたが、日本が米国を買収して思いとどまらせ、米軍は沖縄だけに恒久駐留を続けることになったと考えるのが妥当だ。日本人は「米国は日本を支配し続けたいのだ」と考えがちだが、これは、官僚機構が自分たちの策略を人々に悟らせないために歪曲された考え方だ。官僚機構の傘下にある学界やマスコミの人々の多くが、歪曲された考えを無自覚のうちに信奉している。

 米政府は、日本を支配したいと考えていない(日本市場で米企業を大儲けさせたいとは考えているだろうが)。日本の権力機構が、支配された体制下でしか権力を維持できない(さもないと政界に権力を奪われる「民主化」が起きてしまう)。そのため日本では、支配者の実態を欠いた「被支配体制」だけが、戦後60年間ずっと演出されている。

 米国防総省は2004年まで、米国の同盟諸国が、自国での米国の駐留費のうち何割を負担したかを発表していた。04年に、日本政府は在日米軍駐留費のうち74・5%を負担していた。これはダントツで世界最高の負担率だ。第2位のサウジアラビアの負担率は64・8%だった(その他アラブ産油諸国の負担率も同水準)。(Allied Contributions to the Common Defense 2004

 サウジなどアラブ産油国は、自前の軍隊を持つと、軍部が反王政の民意を受けて王政転覆のクーデターを起こしかねないので、王室が軍隊を持ちたがらず、石油ガス収入の一部を払って米軍に駐留してもらい、防衛力としている。石油成金の独裁で臆病なサウジの王室より、立派な自衛隊と世界第5位の防衛費を持った日本の方が、米軍駐留費の負担率が10%も大きいのは異常なことだ。日本の官僚機構が米軍を買収して駐留させていることが見て取れる。

 05年以降、国防総省がこの統計を発表しなくなったのは、日本政府が米政府に発表しないでくれと頼んだからかもしれない。グアム移転費という新たな名目を含む思いやり予算の総額は、04年から昨年まで、ずっと6500億-7000億円で推移しており、買収体質は今も全く変わっていない。(Allied Contributions to the Common Defense

 すでに述べたことだが、24万人の米海兵隊のうち22万人以上が米国の東西海岸部を拠点としている。定員1・8万人、実数1・2万人以下の、比較的小さい第3海兵遠征旅団だけが、唯一の海外常駐海兵隊として日本(沖縄)に駐留している。

なぜ世界の中で日本だけに米海兵隊が海外駐留しているのかという疑問も「思いやり予算の見返りに駐留している」と考えれば合点がいく。沖縄の海兵隊は、日本の官僚機構が「被支配」を演出するための道具立てとして、思いやり予算で雇われて駐留している。

 その海兵隊が、辺野古建設とグアム移転の費用支払いという、現行の日本からの買収体制を無視して、グアムや米本土への撤退を始めることになった。日本の官僚機構にとっては、ベトナム戦争後以来40年ぶりの、米軍撤収・対米従属体制瓦解の大危機である。ここまで書いてかなり長くなったので、現行の危機についての説明は次回に回すことにする。

 

 

*内田 樹氏のブログより

2012.02.27

「沖縄の基地問題はどうして解決しないのか?」

 

沖縄タイムスの取材で、沖縄の基地問題について少し話をした。この問題について私が言っていることはこれまでとあまり変わらない。

沖縄の在日米軍基地は「アメリカの西太平洋戦略と日本の安全保障にとって死活的に重要である」という命題と、「沖縄に在日米軍基地の70%が集中しており、県民の91%が基地の縮小・撤収を要望している」という命題が真正面から対立して、スタックしている。デッドロックに追い詰められた問題を解くためには、「もう一度初期条件を点検する」のが解法の基本である。

 まず私たちは「アメリカの西太平洋戦略とはどういうものか?」という問いから始めるべきである。ところがまことに不思議なことに、沖縄の基地問題を論じるためにマスメディアは膨大な字数を割いてきたが、「アメリカの西太平洋戦略とはどういうものか?」といういちばん大本の問いにはほとんど関心を示さないのである。どこを仮想敵国に想定し、どこを仮想同盟国に想定し、どういう軍事的緊張に、どういう対応をすることを基本とする軍略であるのか、といういちばん重要な問いをメディアはほとんど論じない。

 例えば、米露関係や米中関係、米台関係、米韓関係は、多様な国際関係論的入力によって短期的に激変する。東西冷戦期には、米露がその後これほど親密になり、ほとんど「パートナー」といえるほどに利害が近接することを予想した人はいないだろう。

中国についても同じである。iPadの商標問題でアップルが焦っているのは、中国市場がiPad、iPhoneの巨大市場であり、中国との友好関係なくしてアメリカ経済の維持はありえないことを知っているからである。米中関係ではイデオロギーよりもビジネスが優先しており、両国の間に軍事的緊張関係を生じることは仮にホワイトハウスや中南海が腹をくくっても、米中の財界人たちが絶対に許さない。

米韓関係もデリケートだ。南北関係が緊張すれば「北から韓国を守る」米軍への依存度は高まるが、統一機運が高まると「アメリカは南北統一の妨害者だ」という国民感情が噴き出してくる。その繰り返しである。

その韓国ではすでに米軍基地の縮小・撤収が進んでいることはこれまでブログで何度も取り上げた。基地全体は3分の1に縮小され、ソウル駅近くの米軍司令部のあった龍山基地は2004年にソウル市民たちからの激しい移転要請に屈して移転を余儀なくされた。

フィリピンのクラーク空軍基地、スービック海軍基地はベトナム戦争のときの主力基地であり、アメリカ国外最大の規模を誇っていたが、フィリピン政府の要請によって1991年に全面返還された。



これらの事実から言えるのは、「アメリカの西太平洋戦略とそれに基づく基地配備プラン」は歴史的条件の変化に対応して、大きく変動しているということである。

当然、これらの全体的な戦略的布置の変化に即応して、沖縄米軍基地の軍略上の位置づけも、そのつど経時変化をしているはずである。だが、その変化について、それが「沖縄における米軍基地のさらなる拡充を求めるものか」「沖縄における米軍基地の縮小撤収を可能にするものか」という議論は政府もメディアも扱わない。

というのは、沖縄の米軍基地はこれらの劇的な地政学的変化にもかかわらず、その軍略上の重要性を変化させていないからなのである。

少なくとも、日本政府とメディアはそう説明している。

だが、もし地政学的条件の変化にかかわらずその地政学的重要性を変化させない軍事基地というものがあるとすれば、論理的に考えれば、それは「その地域の地政学的変化と無関係な基地」、つまり「あってもなくても、どちらでもいい基地」だということになる。そのような基地の維持のために膨大な「思いやり予算」を計上し、沖縄県民に日常的な苦痛を強いるのは、誰が考えても政策的には合理的ではない。

つまり、沖縄基地問題がスタックしている第一の理由は、「沖縄に基地はほんとうに必要なのか?必要だとすれば、どのような機能のどのようなサイズのものがオプティマルなのか?」というもっともリアルでかつ核心的な問いについて、日本政府が「それについては考えないようにしている」からなのである。



もっともリアルで核心的な問いを不問に付している以上、話が先に進むはずがない。だが、そろそろこの問いに直面しなければならない時期が来ているのではないか。

アメリカの共和党の大統領候補であるロン・ポールは沖縄を含む在外米軍基地すべての縮小・撤収を大統領選の公約に掲げている。

これが公約になりうるということは「在外米軍基地はアメリカの国益増大に寄与していない」という考え方がアメリカ国内でかなり広く支持されてきているということを意味している。

アメリカの世論調査会社ラスムセンによると、米軍が安全保障条約によって防衛義務を負っている56カ国のうち、アメリカ国民が「本気で防衛義務を感じている」国は12カ国だそうである(その中に日本が入っていることを願うが)。アメリカが「本気で防衛義務を感じない」国々を守るために他国の数倍の国防予算を計上していることに4分の3の米国民はもう同意していない。

大統領選の行方はいまだ未知数だが、オバマが再選されても、共和党の大統領が選ばれても、国防費の削減はまず不可避である。

そのときにアメリカが日本の基地に対してどういう提案をしてくるか。

考えられるのは二つである。

(1)在日米軍基地の管理運営コスト、兵器のアップデートに要する費用、兵士の給与の大半または全額を日本政府が負担すること

(2)在日米軍基地の大胆な縮小・一部の撤収(この場合は、アメリカの国防上必須な軍事的機能の一部を、日本の自衛隊が安全保障条約の同盟国の義務として担うことも条件として付される)。

どちらもやたらに金がかかる話だから、財政規律の立て直しに必死な日本政府が「そんなことは考えたくない」と思うのはよくわかる。

気持ちはよくわかるが、いずれこの提案はアメリカから出てくる。

「もっと金を出す」か「自前で国防をするか」どちらかを選べと必ず言ってくる。

そして、今の日本政府には金もないが、国防構想はもっとないのである。戦後67年間ずっとアメリカに日本は国防構想の起案から実施まで全部丸投げにしてきた。自分で考えたことないのである。国防はもちろん軍事だけでなく、外交も含む。



日本のような小国が米中という大国に挟まれているわけだから、本来なら、秦代の縦横家のよくするところの「合従連衡」の奇策を練るしかない。

だが、「日米基軸」という呪文によって、日本人はスケールの大きな合従連衡のビッグピクチャーを描く知的訓練をまったくしてこなかった。

ここでアメリカに去られて、自前で国防をしなければならなくなったときに、対中、対露、対韓、対ASEANで骨太の雄渾な東アジア構想を描けるような力をもった日本人は政治家にも外交官にも学者にもいない。どこにも、一人も、いない。

だって、「そういう構想ができる人間が必要だ」と誰も考えてこなかったからである。

日本のエスタブリッシュメントが育ててきたのは、「アメリカの意向」をいち早く伝えて、それをてきぱきと実現して、アメリカのご機嫌を伺うことのできる「たいこもち」的な人士だけである。

アメリカが日本の国防を日本の主権に戻した場合に、日本にはその主権を行使できるだけの力がない。

できるのは、とりあえずは自衛隊の将官たちを抜擢して、閣僚に加え、彼らに国防政策の起案と実施を丸投げするだけである。

国民のかなりの部分はこれに賛同するだろう。既成政党の政治家より制服を着た軍人さんたちの方がずっと頼りになりそうだし、知的に見えるからだ。

だが、政治家たちも霞ヶ関の官僚たちもメディアも「軍人に頥使される」ということを想像しただけでアレルギーが出る。

さきのいくさの経験から、軍人たちを重用すると、政治家と官僚が独占してきた権力と財貨と情報が軍部にごっそり奪われることを知っているからである。

だから、「日本に国防上の主権を戻す」という、独立国としては歓呼で迎えるべきオッファーを日本政府は必死で断ることになる。

国防上の主権は要りません。主権を行使する「やり方」を知らないから。

これまで通り、ホワイトハウスから在日米軍司令官を通じて自衛隊に指示を出してください。それが日本政府の本音である。



だから、日本政府に残された選択肢は一つしかないのである。

アメリカが帰りたがっても、袖にすがりついて、「沖縄にいてもらう」のである。

金はいくらでも出します。消費税を上げて税収を増やすので、それを上納しますから。どうかいかないで。Dont leave me alone. それが日本政府の本音である。

だから、「アメリカの軍略の変化」については言及しないのである。基地問題がスタックしているのは、「スタックすることから利益を得ている当事者」がいるからである。

ひとりは「もめればもめるほど、日本政府から引き出せる金が増える」ということを知っている国防総省であり、ひとりは「いつまでもアメリカを日本防衛のステイクホルダーにしておきたい」日本政府である。

交渉の当事者双方が、「話がつかないこと」の方が「うっかり話がついてしまうこと」よりも望ましいと思っているのだから、沖縄の基地問題の交渉は解決するはずがないのである。悲しいけれど、これが問題の実相なのである。

別に沖縄問題の裏事情に通じているわけではないが、新聞を読みながら推理すると、こう考えるしか合理的な説明が存在しないのである。

 

<田中 宇(たなかさかい)プロフィール>

 1961年(昭和36年)、東京生まれ。東北大学経済学部卒業。1986年(昭和61年)、東レ勤務。1987年(昭和62年)、共同通信社に入社。そこで外信部に配属され、英語のニュース記事を多読する内にそれらに魅了される。1996年(平成8年)頃、「田中宇の国際ニュース解説」を始める。1997年(平成9年)、その頃コンテンツの充実を模索していたマイクロソフト社に誘われて同社に入り、ニュースの配信業務に従事する。1999年(平成11年)末、独立。2001年(平成13年)のアメリカ同時多発テロ事件や2003年(平成15年)のイラク戦争以降、多くの書籍を出版している。

2008年(平成20年)、田中宇の国際ニュース解説が「まぐまぐ大賞2008」の総合大賞で、3位を受賞した。



 <内田 樹(うちだたつる)プロフィール>

1950年9月30日生まれ。東京都出身。日比谷高校中退、東京大学文学部仏文科卒、

東京都立大学大学院人文科学研究科中退。

2003年6月現在、神戸女学院大学文学部総合文化学科教授。

研究領域 フランス文学・フランス思想(レヴィナス、カミュ、ブランショ) 近現代フランス思想史(ユダヤ教思想、反ユダヤ主義)

身体技法論(武道論) 映画記号論

合気道(合気会)六段(1998年1月)

全日本剣道連盟 居合道 三段(1998年5月)

全日本剣道連盟 杖道  三段(2001年6月)

日本はアメリカ人の財布?

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3月 102012

「日本の「貿易赤字」は怖くない」

 ~困るのは「魔法の財布」失う米国~

山田厚史 [ジャーナリスト 元朝日新聞編集委員]

 

<山田厚史(やまだ あつし)プロフィール>

1971年朝日新聞入社。青森・千葉支局員を経て経済記者。大蔵省、外務省、自動車業界、金融証券業界など担当。ロンドン特派員として東欧の市場経済化、EC市場統合などを取材、93年から編集委員。ハーバード大学ニーマンフェロー。朝日新聞特別編集委員(経済担当)として大蔵行政や金融業界の体質を問う記事を執筆。2000年からバンコク特派員。2012年からフリージャーナリスト。CS放送「朝日ニュースター」で、「パックインジャーナル」のコメンテーターなど務める。

*山田氏は、朝日新聞の主流畑を歩いてきた人ではないので、御用学者・評論家になり損ねた人です。そのため、こんな真実を伝える記事を時々書いてしまいます。興味深い指摘ですので、是非、お目通し下さい。

2011年の貿易収支が2兆円近い赤字になった。貿易で黒字を稼ぎ日本の富を増やす、という国家的ビジネスモデルの崩壊に「日本沈没」のイメージを重ねる人は少なくない。

貿易や経常収支を「赤字」「黒字」で表現することが世の中の誤解を生む

 生産の海外移転、資源価格高騰がもたらす所得の流出。輸出鈍化の背景にある経済構造の変化に日本経済への不安が広がっている。だが貿易赤字は、本当に「怖いことか」なのか。黒字の恩恵とは何か。数字に示される表層の裏でどのような事態が進んでいるのか、考え直してみたい。

 赤字は悪いこと、黒字は幸せなこと。

 語感からそう受け取るのが普通だが、実はここにトリックがある。

 赤字=損失=経済不安=衰退だとしたら米国の好景気はなんだったのか。2000年代の初頭、米国の経常収支は猛烈な赤字を記録した。だがこの頃が米国の絶頂で「史上最高の繁栄」といわれた。

 逆に、この時期に黒字を貯め込み「世界最大の債権国」になった日本は「失われた20年」のまっただ中にあった。バブル経済に酔った1980年末期、日本の黒字は大幅に細った。貿易や経常収支の黒字とは、経済の好不況と関係ないのである。なぜ、と多くの人は思うだろう。貿易や国際収支を「赤字」「黒字」で表現することが、世の中の誤解を生んでいる。

日本の黒字が減ることで困るのは米国

 

結論から述べよう。日本の黒字が減ることで、困るのは米国だ。以下、その理由を説明する。

貿易収支や経常収支は、経済の世界を半分しか表していない。この二つの指標は製品や素材の売買、運送や特許料、投資収益など、平たくいえば国境を越える「所得」の帳尻を記したものだ。国境を越えるカネの流れは、ほかにもある。融資や投資、援助などカネのやり取りだ。こうした金融取引をすべて含めると国の内外の「収支尻」はゼロになる。企業のバランスシートが資産と負債が均衡するのと同じことだ。ちょっと分かりにくいので概略を説明しよう。

 貿易や投資で稼いだ黒字は、国境の外に流出する。投資・融資・援助など形は様々だが、黒字は外国に流れ、そこで使われる。

 「せっかくの黒字だ。国内で使えばいいじゃないか」と考える人は多いと思う。その通りだが、貿易で稼いだカネを設備投資や消費など国内で使えば、輸入が増え黒字は相殺される。つまり黒字は、国内で使いきれない余ったおカネを表している。

 

わたし貯める人あなた使う人という構図

 

家計で考えてみよう。家計の黒字は貯蓄となる(場合によっては義援金になるかもしれない)。貯蓄は銀行を通じて他人が使う。同じことが国家間でも起きている。

 国家の黒字は、投資や融資・援助などの形になって海外に送られる。現地生産、外国企業への融資などさまざまだが、典型が米国債の購入だ。政府の外貨準備の大部分は米財務省証券、つまり米国債だ。生命保険や投資信託など機関投資家も米国債をしこたま買っている。日本の黒字の多くが、軍事費を含め米国予算をファイナンスしている。

 米国債の保有で1位は中国で日本は2位だ。中国は米国債を買いまくっているが、外国から中国に流入する資金も豊富で、流出と流入を差し引きすると日本は世界最大の債権国である。

日本人がせっせと働いた汗の結晶が「対外債権」だが、見方を変えれば、日本の購買力が海外に流出している。わたし貯める人、あなた使う人、の構造だ。

「アメリカ人は幸せだ。私はトヨタのレクサスに乗っているが、この資金も日本がファイナンスしてくれた」

 

 米国の経済学者であるプレストウイッツ氏は、筆者にそう語ったことがある。日本は輸出で稼ぎ、稼いだ黒字を海外に流出させる。米国は国家も家計も赤字で、その穴を埋めるのは日本の黒字。そんな図式が定着していた。

 日米の貿易・金融関係は、輸出した製品と、それを買うための金融とがセットになって米国に流れ込むという特徴がある。

 もちろん日本の貿易や金融は米国だけが相手ではない。だが世界をならして見ると、一番の債権国が日本で、最大の債務国は米国。つまり日本は米国の消費と資金繰りを支えてきた。

 経済アナリストの三國陽夫さんは、著書『黒字亡国」(文春新書)で、この構造を「アメリカの魔法の財布」と指摘した。

 日本からの輸入品を買っても、その代金は再び日本から米国に戻ってくる。米国民はその資金でまた日本製品を買う。プレッストウッツ氏が「レクサスも資金も日本からやってくる」といったのは、まさに「魔法の財布」の構造を述べたものだ。

大英帝国時代の英国とインドの関係に似ている

 

日本と米国の関係を、三國さんは「大英帝国時代の英国とインドの関係」に重ねて説明する。インドは英国にお茶や香料をせっせと輸出し貿易は大幅な黒字となったが、そのカネは東インド会社などを通じて英国に送られ、英国人の消費を支えたという。経済の背後にある「支配・被支配」の関係が、黒字の使い方を決定する。

 並みの社会では、債権者と債務者が対峙すれば、力関係で債権者が優位に立つ。いつでもカネを取り立てられるという強みが債権者にあるからだ。債務者はその顔色をうかがわざるをえない。

日米はそうなっていない。日本は米国の了解なしに米国債を売れない関係にある。

これを「日米関係」とか「同盟関係」という。

 リーマンショックの時、米国の住宅金融会社であるフレディマックとファニーメイの経営が揺らいだ。市場では2社の債券が売られたが、金融関係者によると「米国から日本の財務省に『売られては困る』と指示が来て、日本の機関投資家は売却を自粛させられた」という。

 自由に買って、好きなときに売れる。これが投資である。売りたいときに売れないなら「寄付」に等しい。

 日本国民は一生懸命働き、貯金通帳の数字は年々大きくなった。しかし、この貯蓄を引き出して使えない。通帳の数字を眺めて自分は豊かになったと思っているが、このカネを使っているのはアメリカ人だ。身の丈を越えた消費に費やされているのである。

「失われた貯蓄」の奪回作戦を考える

 「日本は米国政府の資金繰りを支える」という密約が、日米間にあるのではないかと私は疑っている。

 アメリカの財務省証券に投ぜられた日本の黒字は、もはや「取り戻す」ことは出来ない。これが日米安保条約の経済的側面なのではないか。思いやり予算や対米輸出の自主規制など、経済原則では考えられない出来事が多すぎる。

 中国は、自分の意志で米国債を売ることが可能だ。だから米国は中国を脅威に感じている。日本にその心配がない。日本は米国財政を支える「従属国」なのだろうか。

プレストウイッツ氏は「アメリカの財政通の間では日本は保護領と見られている」と言った。

さて日本の貿易赤字である。赤字が拡大すれば経常収支の黒字が縮小する。困るのは誰か。

 日本にとって、毎年の黒字が小さくなるが、日本で使われるカネではない。マクロ経済で見れば日本経済への影響はないだろう。困るのは「魔法の財布」がなくなる米国である。

 貿易赤字が更に拡大し、経常収支まで赤字になったらどうなるか。日本人の貯蓄で賄われている日本国債の暴落を、心配をする人もいる。

 家計で考えてみよう。所得が減って家計が赤字になったら、まずは貯蓄を取り崩す。

 これを国際関係に当てはめれば、米国に預けてあった債権を取り崩すことだ。これは難儀だろう。しかし、見方を変えればチャンスである。赤字になったから支払いは貸金から引いてくれという交渉は成り立つ。

 国外に置いていた貯蓄が戻ってくれば、日本の経済にカネが回りだす。米国に預けていた「購買力」が返ってくるのだ。米国はいやがるだろうが、日本はいつまでもいい顔ばかりできない。いまから、新たな時代をイメージし「失われた貯蓄」の奪回作戦を考えておくことが大事ではないか。

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