特定秘密保全法の危険性を考える

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12月 112013

~特定秘密保全法は、米国の要請による軍事秘密の保全目的だったはずだが、官僚の思惑で公安警察復権を目指す危険なものになっていることにもっと注目すべきだろう!~



今回の特定秘密保護法案は、もともと米国からの要請で、米軍と共同歩調を取るために共有する軍事秘密を、一定期間クローズにしておくことが、主たる目的であった。(*もちろん、これだけでも対等の同盟関係ではない日米においては、米国を利する取り決めである。たとえば、米国に一方的な有利な日米の密約を永久に主権者である国民の目から隠すことが可能になる。)

ところが、安倍政権の人気が続いているのを見た内閣調査室の官僚を中心に、この法案の軍事秘密の中に、自分達にとって都合のいい目的を紛れ込ませて構わないではないかと言う思惑が生じたことでおそらく、今回の飛んでもない法案ができあがったと思われる。

今回の法案には、秘密の範囲をどこまでも拡張できる、政治家(立法府=国会)から一般国民までを捜査対象にできるような理解不能な、民主主義を否定するものがしっかりと盛り込まれている。その点にもっと、注意を払うべきであろう。

考えてみれば、内閣情報調査室は、東西冷戦の終結により、その存在は、希薄なものになっており、自身の存続の危機感さえ持っている。そこに降って湧いたのが、この“何でも屁理屈をつけて捜査可能にすることのできる秘密保護法である。

内閣情報調査室は東西冷戦時には、日本のCIA等とも言われていたこともあるぐらいの過大評価を受けていたが、昨年末からの日米同盟強化、日本版NSA、軍事秘密保全法、集団的自衛権行使というスケジュールが米国主導で進むなか、日本版CIAの存在が忘れられているのではないかという強引な論理を持ち出し、このような法案がつくらせたのだろう。

米国の要望でつくる法律にもかかわらず、ニューヨークタイムズが社説で批判するような事態を招いていることがそのことを端的に物語っている。

ご存じのように、内閣調査室のほとんどの人材が警察からの出向であり、警察庁、検察庁との繋がりは非常に強いものがある。今回の法案で権益を広く強く拡張できるのが、公安警察、公安検察である。

もちろん、この法律の成立と同時に、特定秘密保護法を盾に、公安警察による逮捕者が続出するわけではないが、彼らは、当然のことだが、官僚の常として、手に入れた権益の拡大を画策し、ことある毎に法案を改正し、その法案の持つ力を強化していくことになる流れになることは必定である。

極端な例を挙げれば、仮に戦争的状況を呈した時には、軍事機密保護法や治安維持法に匹敵する効力を持つ法律にするのが、真の目的になってしまう可能性も否定できない。

そして、この法案を読めば自ずと判ることだが、「その他」と云う文言が36箇所も挿入されている。「その他」とか「等々」「配慮」など、行政の解釈と裁量如何では、如何様にも利用できる文言を排除するのが、法案文の本来の姿である。それを「霞が関文学」という人たちは、文学そのものをバカにしているのだろう。



考えてみれば、「国会議員である自分たちの権能をこのように貶めている法律」を議員たちが、通すようなら、憲法に規定された国権の最高機関である国会や民主主義など、無用の長物ということになってしまう。選良たちは、胸に手をあてて考えてみるべきであろう。



それでは、日本弁護士連合会が、今回の法案の問題点を整理しているので、以下に紹介する。http://www.nichibenren.or.jp/activity/human/secret/problem.html



<秘密保護法の問題点>

~秘密保護法は、具体的に何が問題なのでしょうか。~

<プライバシーの侵害>

秘密保護法には、「特定秘密」を取り扱う人のプライバシーを調査し、管理する「適性評価制度」というものが規定されています。

調査項目は、外国への渡航歴や、ローンなどの返済状況、精神疾患などでの通院歴…等々、多岐に渡ります。

秘密を取り扱う人というのは、国家公務員だけではありません。一部の地方公務員、政府と契約関係にある民間事業者、大学等で働く人も含まれます。

その上、本人の家族や同居人にも調査が及ぶこととなり、広い範囲の人の個人情報が収集・管理されることになります。

<「特定秘密」の範囲>

「特定秘密」の対象になる情報は、「防衛」「外交」「特定有害活動の防止」「テロリズムの防止」に関する情報です。

これはとても範囲が広く、曖昧で、どんな情報でもどれかに該当してしまうおそれがあります。「特定秘密」を指定するのは、その情報を管理している行政機関ですから、何でも「特定秘密」になってしまうということは、決して大袈裟ではありません。行政機関が国民に知られたくない情報を「特定秘密」に指定して、国民の目から隠してしまえるということです。

例えば、国民の関心が高い、普天間基地に関する情報や、自衛隊の海外派遣などの軍事・防衛問題は、「防衛」に含まれます。また、今私たちが最も不安に思っている、原子力発電所の安全性や、放射線被ばくの実態・健康への影響などの情報は、「テロリズムの防止」に含まれてしまう可能性があります。これらが、行政機関の都合で「特定秘密」に指定され、主権者である私たち国民の目から隠されてしまうかもしれません。

その上、刑罰の適用範囲も曖昧で広範です。どのような行為について犯罪者として扱われ、処罰されるのか、全く分かりません。

<マスコミの取材・報道の自由への阻害>

「特定秘密」を漏えいする行為だけでなく、それを知ろうとする行為も、「特定秘密の取得行為」として、処罰の対象になります。

マスコミの記者、フリーライター及び研究者等の自由な取材を著しく阻害するおそれがあります。正当な内部告発も著しく萎縮させることになるでしょう。

<国会・国会議員との関係>

秘密保護法の中では、国会・国会議員への特定秘密の提供についても規定されています。

詳細はこちらをご覧ください。

特定秘密保護法案と国会・国会議員に関するQ&A(2013年10月9日)(PDFファイル;474KB) http://www.nichibenren.or.jp/library/ja/activity/data/secret/qa_secret-MP.pdf



*<参考資料>元外務省国際情報局長 孫崎 亨氏 寄稿文(北国新聞)

10月21日、安倍首相は衆議院予算委員会で「秘密保護法はどうしても必要」と強調した。22日各紙は「安倍内閣は25日に同法案を閣議決定し、国会に提出する予定。今国会で成立する公算が大」と報じた。

急に秘密保護法が動き出した・何故なのだろう。

近年外交や防衛問題で、深刻な情報漏洩があっただろうか。ない。私は外務省時代国際情報局長の職にあったが、「日本は機密漏えいするから情報をあげられない」と言われたことはない。ではなぜか。

10月3日、ケリー国務長官とヘーゲル国防長官が来日し、岸田外務大臣と小野寺防衛大臣との間で日米安全保障協議委員会(通称「2プラス2」)が開催された。ここで、「より力強い同盟とより大きな責任の共有に向けて」と題する日米安全保障協議委員会

共同発表が行われた。ここで重要な決定がなされている。先ず、集団的自衛権に関し「集団的自衛権の行使に関する事項を含む自国の安全保障の法的基盤の再検討する」とし、日米両軍の「相互運用性を向上させる」と決めた。

そして秘密保護法についても決定した。外務省発表の日本語訳はわかりにくい。とりあえず私が訳すると、「(両国)閣僚は、情報の保護を確実なものにする目的で、日本側が法的枠組みを作るために真剣な努力をすることを歓迎する」となる。

日本は「法的枠組みを作る、秘密保護法を制定する」ことを外相、防衛相レベルで米国に約束している。安倍首相が「秘密保護法はどうしても必要」と言ったのは、日本自体から出る必要ではなくて、米国の要請である。

何故か。

それは集団的自衛権との関係である。集団的自衛権に関し、「法的基盤の再検討する」と決めた。日本は集団的自衛権によって、米軍の軍事戦略のために行動する。

そうすると、秘密保護法の是非を判断するには集団的自衛権の是非を検討する必要がある。今日の米国の戦略は「国際的安全保障環境を改善する」ために軍事力を使うことにある。

安倍首相が、「積極的平和主義」と言っているが、その意味する所は同じである軍事力を行使し平和をもたらすというものである。

ではこの戦略が成功したか。

イラク戦争でイラクに平和と安定をもたらしたか。

アフガニスタン戦争でアフガニスタンに平和と安定をもたらしたか。

リビアへの軍事介入で平和と安定をもたらしたか。

もたらしてはいない。

「国際的安全保障環境を改善する」という当初の目的は逆に対象国に不安と混乱をもたらしている。 集団的自衛権を認めた際には日本はイラク戦争のような事態に参画することが予想される。その時日本の安全は高まるのか。

イラク戦争時、戦争に参加したロンドンやパリはテロによる爆弾攻撃に晒された。我々は「東京などが爆弾攻撃されてもいい、それを織り込んでも集団的自衛権を進めるべきだ」と言う覚悟があるのか。



*終わりに地元の「東愛知新聞」が素晴らしい社説(平成25128日)を掲げているので、紹介させていただく。



「知る権利の旗は守る」



特定秘密保護法案が6日成立しました。いや、成立してしまいました。広範な国民の間にあふれかえった反対の声は無視されてしまったのです。「成立」の2文字を前に暗澹(あんたん)とします。とりあえず2つの理由からです。

第1は虚しさです。

数の力を頼む与党は反対の声を無視し、強権を振るいました。かつて野田佳彦前首相は、「原発反対、再稼働反対」の声を「大きな音」としか聞きませんでした。そして、今回、石破茂・自民党幹事長は「反対デモをテロ」と上から目線で非難し、平然と居直りました。

あらゆる法の制定以前に本来的に認められている基本権を踏みにじるような社会、日本になってしまうのでしょうか。

2つ目の暗澹は、理不尽な監視社会がやってくる予感からです。

どんな職業の人であれ、疑問を持てば調べ、人の意見を聞き、そして態度を表明し、行動するのはごく当たり前のことです。国民共有の情報を「知る権利」、そしてそれを「伝える権利」は大切な基本権です。それが民主社会を維持するのです。しかし、それが強権によって否定されるようになってしまいます。

「彼は何を調べているのか」と調査され、監視される恐れがあります。対象は国民の代表である国会議員にまで広げられます。「何を調べ、どんな発言をしたのか」と監視され、国政調査権も奪われてしまいます。

秘密情報に関わる人は適正評価が行われ、家庭状況や薬物の使用、飲酒癖まで調べられ、丸裸にされて、監視されるのです。人権は監視の前で消滅します。

元々、秘密保護法の制定は日米軍事情報の保護がきっかけでした。しかし、法の成立を機に官僚が自分たちの権益のために法を運用する可能性があります。

「秩序維持のため」と、環境保全や生態系保護でさえ秘密に「発展」することも否定できません。特定秘密の範囲が広く、指定は恣意的にできる法だからです。

ナチスはその純血主義によってユダヤ人から公民権を奪い、ドイツ人との結婚を禁じ、まず追放・移住を進めました。次いで強制収容に転じ、ついには虐殺のアウシュビッツにまで行き着いてしまいました。

秘密保護法は今後、そんな理不尽な道をたどる危険性があります。権利や自由が遠退き、暗い網が私たちをおおいます。鍛え続けるべき民主主義が遠景に退いていくようで暗澹とします。

数を頼んだ強行採決で政治への不信が広がる懸念の点でも、また暗澹とします。

しかし、「危険な法」の成立を前に暗澹としつつも、私たちは言論の自由を守るための「知る権利」「伝える権利」の旗を守り続けようと改めて決意しています。

*参考資料

「研究ノート、軍機保護法等の制定過程と問題点」という防衛省の研究レポートを読むと、軍事機密の法整備が常に<国際関係の緊張による戦争準備>と結びついてきたことが本当によくわかる。是非、読んでいただきたい。

http://www.nids.go.jp/publication/kiyo/pdf/bulletin_j14-1_6.pdf

「小泉脱原発宣言」について興味深い指摘

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11月 192013

前回、小泉純一郎氏が脱原発を言い始めた背景を分析した。もう一度、振り返っていただきたい。

ところで以前、落合莞爾氏の「金融ワンワールド」という本を紹介したことがあった。彼が指摘しているのは、

「世界の経済は「金融ワンワールド=国際銀行家のネットワーク」が裏で糸を引いており、彼らが儲かるような仕組みが考えられて各国の経済を牛耳っている。その基本的な方法は、戦争の勝ち負けなど国家レベルの情報を操作して株価を底値まで落として買いまくり、その後に株価が上がるような情報を流して大儲けするというものである。」

ポイントは、明治維新以後、日本の皇室は、金融ワンワールドのメンバーとなっているということである。もちろん、現在の日本の円安、株高も彼らの意向である。

おそらく、現在、フクシマ原発の状況が相当厳しい状況にあり、原発をこのままにして置いた場合、「日本という金の卵」を失うリスクがあまりに大きいと言うことに、彼らの多くが、気が付き始めたということだろう。日本は世界最大の債権国であり、世界経済は、ジャパンマネーによるファイナンスによって、回っている。

このことを私たちは、ひとときも忘れてはならない。

郵政民営化や規制緩和をある意味、ジャパンハンドラーの意向を受けて竹中平蔵氏とともに、忠実に実行した小泉純一郎氏のような政治家が、大きなバックがないような危険な発言をすることは、有り得ないから、そのように考えるのが自然だと思われる。

ということは、これから、米国のジャパンハンドラー:ネオコン派:彼らも金融ワンワールドの傘下には入っているが、日本という国を巡る目先の利益では、対立が始まっていくということになる。そして、ご存じのように自民党という政党は、権力を維持するためだったら、社会党とも組むように、何でもやる政党である。

とにかく、これから、「原発マフィアのカネ=米国のジャパンハンドラー:ネオコン派」対「人気取り政治家=金融ワンワールドの意向」の仁義なき戦いが始まりそうである。

そう言った意味で、今回、原田武夫氏が、国際金融資本の関係者が秘かに日本を訪れていることから、小泉純一郎氏の脱原発の背景を分析していることは、大変興味深い。現実問題として考えれば、現在の日本には、「脱原発」しか、選択肢はないのだから。

一般に言われているように、日本という地震列島の上での、冷却装置が脆弱な軽水炉の原発の運転は、危険極まりないことは言うまでもない。米国が1979年のスリーマイル島の原発事故以来、原発を建設していないのは、原発の冷却装置の欠陥に気が付いたからなのである。そのための改良を積み重ね、取りあえず、動かせる原子炉だけ、だまし、だまし稼働させてきたのが米国の現実である。また、使い済み核燃料の処理も行き詰まっている。日本だけが研究している高速増殖炉も1兆円以上のお金を費やしながら、成功のメドさえ立っていない厳しい現実もある。冷めた目で見れば、原発ビジネスが統括原価方式という不可思議な電気料金システムによってあまりに、目先のお金が儲かる構造だったために、そこに関わったすべての人間の頭が「マネーという麻薬」によって、狂ってしまっただけのことなのである。麻薬中毒患者が、うわごとを言っているのが、日本の現状だと考えれば、一番、わかりやすい。


<*この図式の利権が「マネーという麻薬」である、そしてその金を負担したのが一般の電気利用者、国民である。>

もう一つ、原田氏は気になることを書いている。日本国債のデフォルトである。財務省の人間が、デフォルトに近い形で、実際には、政府の借金をチャラに近い状態に持っていきたい誘惑に駆られていることは、間違いない。このことについては、改めて分析させていただきたい。

はっきりしているのは、現実的に考えれば、日本においては「脱原発」しか、選択肢はなく、もはや問題は、それをどうやってやり遂げるのかという方法論だけということである。

(*東洋経済オンラインよりhttp://toyokeizai.net/articles/-/23109

「小泉脱原発宣言」と日本デフォルト


~謎の仏貴婦人が与えてくれた、重大なヒント~


元外交官 原田武夫

「いきなりフランスから連絡があったときには、まったく気づきませんでした。まさかあれほどのランクの人物が、たった独りでこんな山奥までやって来るなどと、まったく想像していませんでしたので」今年(2013年)秋、私はわが国の内外においてさまざまな場所に足を延ばしては、大勢の人たちと情報を交換してきた。その中で最も印象深かったことがひとつある。「合掌造り」で知られる白川郷の近くにある観光地・飛騨高山でのことだ。

飛騨高山で「社長」がもらった、謎のメール

このとき、私は彼の地で活躍するなじみの若き経済人と、老舗の料亭「精進料理 角正」で会食していた。この方は「飛騨高山から世界へ」を合言葉に、単なる町おこしを超えたグローバルビジネスをそこから構築すべく奮闘されている。その仲間の輪は着実に広がっており、このときも「男2人で食事するのも何ですから」と、彼の地で新しい観光ビジネスに取り組んでいる、ある会社の社長をご紹介くださった。

「その人物」はかつて、世界的な監査法人系コンサルティングファームの最前線で働いていた。だが、連日連夜にわたる激務の中、ふとそうした人生に疑問を抱き、自らの意思で退職。その後、世界一周の「放浪の旅」を経て、深い山間にあるこの飛騨高山に、たどり着いたのだという。

わが国では多くの観光地が、「利便性」の下に画一化されてきた。飛騨高山もその波に飲み込まれそうになってきたわけであるが、この方の発想は真逆である点に特徴がある。あえて使い勝手の悪い「古民家」を修復し、そこに都会からお客様をお迎えして、同時に昼間は地場の地形を最大限に利用したトレッキングやサイクリングなどのツアーを提供している。最初に話を聞いたときには「ビジネスとして成り立っているのか」と疑問に思ったが、実際に来て見ると千客万来。大勢の客人を迎え、てんてこ舞いの日々を送っている様子。

そんな中、いきなりフランスから1通のメールが飛び込んできたのだという。「ヒダ・タカヤマで一人旅をしたいのだが。アナタの会社で全部アレンジしてくれるか」。入力された情報を見ると、パリに住む初老の女性。「さしずめ日本かぶれのフランス人女性だろう」と軽く請け負ったのだという。

そして当日。1週間ほどの滞在であったが、最初にアレンジしておいた旅館で、女性からは大声でクレームがあったのだという。旅館の社長は「これくらい我慢できないのか……」と思いつつ、現場でグレードアップに応じると、途端に満面の笑み。その後は特段の問題もなく、女性は飛騨高山の街並みとその周辺にあるものをくまなく熱心に見て、富山へと抜けて行ったのだという。

数カ月後、同じ女性から突然連絡が

そして数カ月後――この女性からまたメールが突然あった。「アナタにお礼がしたいので、ぜひ一度、パリにある私の家にいらっしゃい」とメッセージには書かれていたのだという。

折しもこのとき、社長は別の用向きで欧州訪問をする予定であった。「まぁついでだからいいか」とこれまた軽く請け負い、指定されたパリの住所へと向かった。

ところが、である。指定された住所へと向かうと、それはパリの中でもセーヌ川を挟んでエッフェル塔が真正面に見える超高級アパルトマンの一室だったのだという。厳重なセキュリティを解いて部屋へと通してもらうと、巨大な部屋に明らかに高価そうな家具が並べられていた。

「いったい、どんな話が飛び出してくるのか」

ソファに座りながら緊張して待っていると、あのときとは打って変わって「貴婦人」の装いをした女性が出てきたのだという。「あのときはどうもありがとう。本当に楽しかったわ」と言い、これまたいかにも高級そうなピスタチオを出してくれた彼女とは、その後、小1時間ほど雑談をしただけであった。社長はますます「???」と首をひねってしまったというわけなのである。

帰国した社長は、フランスの事情に詳しい友人にこの不思議な体験を話し、「あれはいったい何だったのか」とメールで尋ねてみた。するとこの友人からはものすごい勢いで返事が返ってきたのだ。

「お前知らないで会ったのか? その女性は、フランス金融界屈指の銀行で頭取を務める人物の夫人だぞ」

これを聞いた社長が、腰を抜かすほど驚いたのは言うまでもない。だが、どうしても納得がいかなかったのが「なぜよりによって飛騨高山へ」ということだったのだという。この女性は確かにわが国へはやって来たが、ピン・ポイントで「飛騨高山」だけを見て帰ったのである。「なぜ、欧州財界の大物の夫人がお付きも連れずにこんな山奥に……」。社長の脳裏では謎が謎を呼ぶだけであった。

それから約半年。私と出会うまでに社長は実に大勢の「外国からの不思議な訪問客」を飛騨高山で迎えてきたのだという。たいていの場合、素性がまったくわからないものの、カネ払いのよい人物ばかりだ。同時に、決まって「何か」を飛騨高山で探している様子であった。

だが決してそれをアテンドする社長に語ることはなく、くまなく歩き回り、最後は得心しかたのように満足した様子で帰っていく――。「彼ら、いったい何しに来ているのでしょうか。どう思われますか、原田さん」。これが、社長があの夜の宴で発した疑問だった。

私は直感的にこう答えた。

「ひょっとして彼ら外国人の富裕層たちは、“東洋のスイス”を探しに来ているということはありませんか。社会的に見てランクの高い人物がわざわざやって来る以上、大切な資産管理と関連があるとみるのが適当だと思います」

私がこう答えたのには理由がある。飛騨高山は乗鞍岳を筆頭とした高い山々に囲まれており、アクセスが限られている。その一方で「スーパーカミオカンデ」で知られる旧神岡鉱山がすぐ傍らにある。そして南は名古屋から太平洋へ、北は富山から日本海、さらにはユーラシア大陸へと連なる道のりの真ん中にある。

実はこの状況は金融立国として知られる「スイス」と似通っている。欧州を東西南北に分けたとき、その真ん中に位置しているのがスイスだ。そして何よりも山がちであり、そこに財宝を隠すことのできる天然の要塞を見つけ、金庫を造ることはそう難しくはない場所、それがスイスなのである。

そうした私の直感的な分析を聞いた社長と宴のホストである経済人は、共に膝をたたいて口々にこう言った。

「なるほど、それで合点が行きました。続々と来る外国人たちは、話を聞くと、どうもその多くがユダヤ系であるようなのです。教えてくれはしませんが、何かの話を聞きつけてこの飛騨高山まで来ているとしか思えない。私たち日本人にはうかがい知れないストーリーです。そう考えてみると、“東洋のスイス”の候補地として、わざわざこの山奥まで来たとしても不思議ではありませんね」。

これを聞いて私は「そうであるならば、まずはパリの貴婦人にあらためて連絡をとり、『そういうことなのですか』と尋ねてみるのがいい。もし『そうだ』との答えを得たらば、彼らがつくる前に地場の方々が今はやりの『国家戦略特区』を利用して、金融特区をつくってしまえばいいのではないか」と答えた。何も、地の利の果実を、彼らにだけ取られる必要はまったくないのだ。飛騨高山はわが国であり、わが国を仕切るのは私たち日本人なのであるから。

「なるほど。では早速、動いてみることにしましょう」と、根っからの熱血である社長はそう答え、翌日から動き始めたという。

小泉元首相は、なぜ“左翼”の十八番に触れ出したのか

だが、世界史が動くのはたいていの場合、一般大衆からすれば「荒唐無稽な話」からだ。すなわち最初は誰も信じないが、あるときから「さざ波」は明らかに「波」へと発展しいく。そしてついには「津波」となって、社会全体、歴史そのものを変えてしまうのである。

今、わが国で最も「荒唐無稽な話」といえば、小泉純一郎元総理大臣の動きである。何を思ったのか「脱原発」を叫び始め、一部のマスメディアが面白がってこれに反応した。

だが「脱原発」といえば、これまで伝統的な“左翼”の十八番であったテーマである。それを在任中は「構造改革」を掲げ、わが国の社会と経済システムを斬りまくり、「結局、外資のために改革を唱えているのではないか」と、時には売国奴呼ばわりされた小泉純一郎元総理大臣が、突然、取り上げ始めたのである。当初は「錯乱か」と思っていた野党勢力も、その「本気度」を確認し始めることで、むしろ逆に糾合し始めた。そして遂には「われも、われも」とコイズミ詣でをし始めたというわけなのだ。

「マスメディアの操作が実に巧みな、小泉マジックのひとつ」

そう片づけてしまうのは簡単だ。レッテル貼りなら誰でもできる。だが私には決してそうは思えない。その理由は3つある。

第1に、「脱原発」そのものを叫んだところで、小泉純一郎元総理大臣の個人的な利得になるのかは甚だ疑問だということである。小泉純一郎元総理大臣の現在の肩書は、「国際公共政策センター顧問」だ。わが国を代表する企業のお歴々たちが幹部リストに居並ぶこのセンターは、日本経済が抱える目下の課題である「環境・エネルギー」「構造改革」「日本の震災復興」などを研究していることで知られている。そして日本経済が抱える問題といえば、何といっても「原発再稼働」そして「安価な電力供給への復帰」なのである。

「小泉脱原発宣言」と経産省の政策は、矛盾しない

その限りにおいて、「脱原発」と叫ぶこと自体は細かな点をいっさい捨象して考えるならば、明らかにこうした「親元の意向」に相反している。確かに小泉純一郎元総理大臣の地位にまでなれば、「何を言っても大丈夫」かもしれないが、それでも政界の一歩先は闇、なのである。表向きは「政界は引退した」となっているとはいえ、メディア受けする発言を調子よく発してよいというものではまったくないことは、かつて「劇場政治」で知られた小泉純一郎元総理大臣が、最もよく知っているはずなのである。

ちなみにこの関連で、今回の「小泉脱原発発言」が(特に米系の)石油利権の影響を受けてのものではないかと疑う向きがいる。だがこの点についてもそう考えるのには難がある。

なぜならば「親元」であるこのセンターの掲げる大きな目標のひとつが、「低炭素社会の実現」だからである。低炭素社会となれば「石油利権」は最も肩身が狭い。ところがそうしたセンターの意向に相矛盾する形で、真正面から低炭素化に反対するため小泉純一郎元総理大臣が吠え始めたと考えるのは、あまりにも単純すぎ、説得力に欠けるのだ。

第2に、今回の「小泉脱原発宣言」によって、安倍晋三政権は「迷惑千万」といったコメントを表向き繰り返している。しかしその実、経済産業省が主導する形で現在追求しているエネルギー政策の基本方針とこの「宣言」は、その延長線上で互いに重なり合うのである。

端的に言うと、この基本方針は次の3つの要素から成り立っている。

●短期的には「比較的稼働年数の短い、“若い”原子力発電所の再稼働」

中期的には「原発の廃炉技術を世界トップレヴェルにし、世界に輸出する」

長期的には「再生可能エネルギーのための蓄電池開発を加速させ、世界トップになる」

ここで大切なのは、「小泉脱原発宣言」が「脱」原発であって、「反」原発ではないという点である。つまり民主党政権のように「すべての原発を即時に止める」のではなく、徐々に脱して最後は止めようというのである。

そして脱原発となれば、無用の長物となる廃炉をどうするのかが、大きな課題となってくる。しかもわが国は世界で最も困難な被災状況にある福島第一原子力発電所を抱えているのだ。廃炉技術をその処理を通じて磨き抜き、今後、続々と世界中で廃炉になる原子力発電所にこれを供与すれば、わが国にとっては一大産業となる。

そのためには「廃炉にしたならば、また新しい原発を造る」のではなく、「脱原発」と宣言したほうが世界中で廃炉技術をマーケティングする大義名分が立ちやすいというわけなのである――つまり「小泉脱原発宣言」は、この点でも練りに練られたものというべきなのである。

さらに、第3に「脱原発」と言うことによって、多くの一般国民の心をわしづかみにすることができるということも忘れられない。むろん、一部の論者からは、「アベノミクスでようやく立ち直りかけた日本経済を、また倒す気なのか」と(私の目からすれば明らかに見当違いの)批判を受けているが、これは小泉純一郎元総理大臣にとっては織り込み済みであるはずなのだ。そしてこう切って返すに違いない。

「誰が『反原発』、すなわち即時原発停止と言ったか。私は『脱原発』と言っただけだ」

私が注目しているのは、支持率の低下に悩む野党勢力は言うまでもなく、どういうわけか総理大臣経験者たちがこうなる前も含め、直接・間接的に動き始めてきた点である。一見するとこうした動きは、偶然の一致のように見えなくもない。また、党利党略によるもののように感じられなくもない。

この国の「本当の権力の中心」が求めている

だが、ここで私は、2006年9月に第3次改造内閣まで続いた政権の座を、小泉純一郎総理大臣(当時)がいよいよ返上した直後に、霞が関・永田町を超える「わが国の本当の権力の中心」に連なる人的ネットワークから流れてきた、こんなメッセージを思い出さざるをえないのだ。

「どこからともなく、『そろそろよろしいのではないですか』と、風の声が聞こえてきた。それを察した小泉純一郎は直ちに意を決した」

“唐突さ”という意味では、今回もまったく同じなのである。そして何よりもほかの総理大臣経験者たちも、不思議に動き始めている点が奇妙でならない。あのときに吹いた風と同じ“風”に、彼ら全員のほおがなでられ、それに黙って従っているように思えてならないのだ。

「わが国の本当の権力の中心」が、なぜ“そのこと”を求めているのか――考えられる理由はただひとつ。未曾有の国難を控え、「挙国一致」を達成するためである。それではいったいなぜ今、未曾有の国難なのか。どんな耐えがたい事態が、わが国を待ち受けているというのか。

「脱原発」は、デフォルトのために選ばれたテーマ

先般、上梓した拙著最新刊『それでも「日本バブル」は終わらない』(徳間書店)で分析を示したとおり、ここで言う“未曾有の国難”とは「わが国のデフォルト(国家債務不履行)」という、多くの国民にとって想定すらできない事態しかありえないと私は考えている。そのとき、わが国の政治に必要なのは、タレント議員やら、数合わせのための議員たちではない。

「デフォルトにしなければならないこと」

いかなる困難があろうとも、このことについて、きっちりと私たち国民に対して説明し、決然と行動するプロの政治家集団こそ必要なのである。そのとき、破産処理を施されるわが国の国家財政の引当金として用いられるのは、何を隠そう私たち一般国民の「預金」なのだ。ことカネ勘定となると首を縦に振らないのが、私たちの性である。そのため、「デフォルトせねばならぬものはならぬ」を貫くためには、まずもって別の国民的な問題で圧倒的な支持を得ておくのが得策なのである。そのために選ばれたテーマ、それが「脱原発」だというわけなのだ。

つまり「脱原発」宣言とは、わが国がこれから迎える「デフォルト処理」に向けた挙国一致体制のための重要な一手なのだ。それ以上でも、それ以下でもない。そしてこのレベルの高度に政治的な判断は、「わが国の本当の権力の中心」の気持ちを忖度した経験を持ち、かつそれに沿った形で行動する術を肌感覚で知っている、わが国総理経験者しかできないというわけなのである。

世界を取り仕切る者たちは、そうした流れを、かたずをのんで見守っているはずだ。なぜならば仮にこうした動きを見せるわが国が、万が一にもうまくブレークスルーした場合、国家財政の重圧に苦しみ、極度のデフレへの転落をおそれる各国が、われ先に「ジャパン・モデル」に押し寄せることは目に見えているからだ。そのことはわが国で用いられている通貨=日本円の極端な“買い”という形になって現れ、それによる「円高」が「ほかに投資先がない状況」でわが国における歴史的なバブルを持続的なものにしていく――。

仮にそうであるとき、世界中の富裕層がわが国内に「安全な資金の置き場所(safe haven)」を求めても、まったく不思議ではない。そしてそれは彼らの財産を安全に保管するべく、物理的に外界から遮蔽されている必要があるのと同時に、「海の向こう側」とも陸路・空路で単純な形でつながっている必要もあるのである。しかもできればそこに年中寄り集うセレブリティたちが保養できる場所であることが望ましい。そうしたある意味で相矛盾した立地条件をクリアする場所は、いったいどこにあるのか……。

「そういえば、飛騨には『農道離着陸場』として造られた飛騨エアパークがありますよ。あそこならばセスナでやって来ることも可能なはず」

“荒唐無稽さ”に“荒唐無稽さ”を上塗りしたうえでの夢想と、切り捨てることなかれ。真のリーダーたちは「誰も気づかないところ」からすべてを始め、やがて世界史を動かしていくのである。はたして「小泉脱原発宣言」と「飛騨の夢」がつながるのか否か。未知への扉がひとつまた、そこにある。(終わり)

9月 112013

あの小泉純一郎氏が、「脱原発」を明言し始めたようである。千両役者である小泉氏がシナリオ、脚本もなくそのような行動をとることは、有り得ないだろう。ということは、日本の脱原発が国際社会のなかで、可能になる、許される状況が出てきたということを意味する可能性もあるだろう。

<小泉純一郎氏>

(引用開始)

風知草:小泉純一郎の「原発ゼロ」=山田孝男

(毎日新聞 2013年08月26日 東京朝刊)



脱原発、行って納得、見て確信−−。今月中旬、脱原発のドイツと原発推進のフィンランドを視察した小泉純一郎元首相(71)の感想はそれに尽きる。



三菱重工業、東芝、日立製作所の原発担当幹部とゼネコン幹部、計5人が同行した。道中、ある社の幹部が小泉にささやいた。「あなたは影響力がある。考えを変えて我々の味方になってくれませんか」



小泉が答えた。



「オレの今までの人生経験から言うとね、重要な問題ってのは、10人いて3人が賛成すれば、2人は反対で、後の5人は『どっちでもいい』というようなケースが多いんだよ」



「いま、オレが現役に戻って、態度未定の国会議員を説得するとしてね、『原発は必要』という線でまとめる自信はない。今回いろいろ見て、『原発ゼロ』という方向なら説得できると思ったな。ますますその自信が深まったよ」



3・11以来、折に触れて脱原発を発信してきた自民党の元首相と、原発護持を求める産業界主流の、さりげなく見えて真剣な探り合いの一幕だった。



呉越同舟の旅の伏線は4月、経団連企業トップと小泉が参加したシンポジウムにあった。経営者が口々に原発維持を求めた後、小泉が「ダメだ」と一喝、一座がシュンとなった。



その直後、小泉はフィンランドの核廃棄物最終処分場「オンカロ」見学を思い立つ。自然エネルギーの地産地消が進むドイツも見る旅程。原発関連企業に声をかけると反応がよく、原発に対する賛否を超えた視察団が編成された。



原発は「トイレなきマンション」である。どの国も核廃棄物最終処分場(=トイレ)を造りたいが、危険施設だから引き受け手がない。「オンカロ」は世界で唯一、着工された最終処分場だ。2020年から一部で利用が始まる。



原発の使用済み核燃料を10万年、「オンカロ」の地中深く保管して毒性を抜くという。人類史上、それほどの歳月に耐えた構造物は存在しない。10万年どころか、100年後の地球と人類のありようさえ想像を超えるのに、現在の知識と技術で超危険物を埋めることが許されるのか。



帰国した小泉に感想を聞く機会があった。



−−どう見ました?



「10万年だよ。300年後に考える(見直す)っていうんだけど、みんな死んでるよ。日本の場合、そもそも捨て場所がない。原発ゼロしかないよ」



−−今すぐゼロは暴論という声が優勢ですが。



「逆だよ、逆。今ゼロという方針を打ち出さないと将来ゼロにするのは難しいんだよ。野党はみんな原発ゼロに賛成だ。総理が決断すりゃできる。あとは知恵者が知恵を出す」



「戦はシンガリ(退却軍の最後尾で敵の追撃を防ぐ部隊)がいちばん難しいんだよ。撤退が」



「昭和の戦争だって、満州(中国東北部)から撤退すればいいのに、できなかった。『原発を失ったら経済成長できない』と経済界は言うけど、そんなことないね。昔も『満州は日本の生命線』と言ったけど、満州を失ったって日本は発展したじゃないか」



「必要は発明の母って言うだろ? 敗戦、石油ショック、東日本大震災。ピンチはチャンス。自然を資源にする循環型社会を、日本がつくりゃいい」



もとより脱原発の私は小気味よく聞いた。原発護持派は、小泉節といえども受け入れまい。5割の態度未定者にこそ知っていただきたいと思う。(敬称略)(毎週月曜日に掲載)

(引用終わり)



ところで以前、落合莞爾氏の「金融ワンワールド」という本を紹介したことがあった。彼が指摘しているのは、



「世界の経済は「金融ワンワールド=国際銀行家のネットワーク」が裏で糸を引いており、彼らが儲かるような仕組みが考えられて各国の経済を牛耳っている。その基本的な方法は、戦争の勝ち負けなど国家レベルの情報を操作して株価を底値まで落として買いまくり、その後に株価が上がるような情報を流して大儲けするというものである。」

ポイントは、明治維新以後、日本の皇室は、金融ワンワールドのメンバーとなっているということである。もちろん、現在の日本の円安、株高も彼らの意向である。



おそらく、現在、フクシマ原発の状況が相当厳しい状況にあり、原発をこのまま再稼働させた場合、「日本という金の卵」を失うリスクがあまりに大きいと言うことに、彼らの多くが、気が付き始めたのではないか日本は世界最大の債権国であり、世界経済は、ジャパンマネーによるファイナンスによって、回っている。

このことを私たちは、ひとときも忘れてはならない。



郵政民営化や規制緩和をある意味、ジャパンハンドラーの意向を受けて竹中平蔵氏とともに、忠実に実行した小泉純一郎氏のような政治家が、大きなバックがないような危険な発言をすることは、有り得ないから、そのように考えるのが自然だと思われる。



*参考:http://www.yamamotomasaki.com/archives/1256「金融ワンワールド」



ということは、これから、米国のジャパンハンドラー:ネオコン派:彼らも金融ワンワールドの傘下には入っているが、日本という国を巡る目先の利益では、対立が始まっていくということだろう。そして、ご存じのように自民党という政党は、権力を維持するためだったら、社会党とも組むような、何でもやる政党である。



とにかく、これから、「原発マフィアのカネ=米国のジャパンハンドラー:ネオコン派」対「人気取り政治家=金融ワンワールドの意向」の仁義なき戦いが始まりそうである。おそらく、司法・マスコミ・アングラ世界まで巻き込んで、一般の人々が想像もしていなかった事実が、次々と明るみに出てくること可能性もある。注意深く見守る必要がある。

「いかさま」の国にしないために

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9月 022013

地元の東愛知新聞の社説が素晴らしい!

今回は、その社説を紹介します。

「いかさまの国にしないために」~空気が支配する日本社会の病理を適確に指摘している~地方のマスコミのなかで、ひっそりとジャナーリズムの良心が息づいていることに心から感謝したい。

戦後のプログマティズム教育の結果、「自分に分からないこと=存在しないこと」という認識法が蔓延している。「自分の知らないこと=存在しないこと」にする認識法が、きわめて楽な生き方だったからだろう。

現在はそれが「自分の嫌いなこと=存在しないこと」になりつつある。危険な兆候である。あまりにも巧みにつくられた空気によって、真実が片隅に追いやられてしまうことのないようにするのが、ジャナーリズムの務めである。地方のマスコミ人の役割は、大きい。地方から独自の発信を粘り強く続けていただきたい。

*東愛知新聞社説(平成2591日)

「いかさま」の国にしないために

1923(大正12)年9月1日の関東大震災からちょうど90年、「3・11」の東日本大震災から2年半です。改めて震災について考えようと長谷川如是閑(はせがわ・にょぜかん)を読みました。

明治、大正、昭和の3代にわたって健筆を振るったジャーナリスト・如是閑の「いかさま都市の滅亡と新帝都」という1文です。関東大震災発生の1カ月後に当時の「中央公論」に発表されたものです。

如是閑は主張します。東京は「いかがはしい商店がショウウインドウだけに立派な商品を並べて、内では粗末な品物を売ってゐるのと同じ…一種の<いかさま>都市」であったことが震災で「暴露させられた」と。

その復興には「大胆なしかしながら細心な…大計画の実行を期するがいい」と訴えます。

そして復興の指揮を執る後藤新平内相について「多少の常識外れの人間を偶然中心とすることになったのは、かえって幸(い)」としながら、「目前の利害」に捕らわれるような「人種は文明の都会を築き上げる資格はない」と復興への姿勢を説いています。

社会を変える「3・11

関東大震災では190万人が被災し、死者・行方不明は11万人近くに及びました。

一方、観測史上最大のマグニチュード9・0という大地震による東日本大震災の死者・行方不明は1万8600人、全壊・半壊の建物は40万棟に上りました。

巨大津波の恐怖の映像は目に焼き付き、炉心溶融を起こした福島第1原発の事故は周辺住民に長期避難を強い、放射能汚染水の海への流出など深刻な被害は今なお進行中です。

3・11は国民の安心・安全、原発政策の今後など多くの課題を投げ掛けています。関東大震災が政治・経済、文化や世相を変容させたように、3・11も変革を促しています。特に原発事故は日本だけでなく欧州を中心に世界に政策転換をもたらしています。

如是閑が説いたように「目先の利害にとらわれない人種」による復興、オール・ジャパンによる粘り強い復旧・復興、国と地域の立て直しに立ち向かわねばなりません。

「空気」を読まないで

あれから2年半。震災を風化させてはなりません。語り継ぎ、若い世代の関心を呼び覚まし続けることが大切です。

大切なことは、もう一つあります。復興や再建、政策転換に取り組む時に「空気を読まない」ということです。

「最悪の事態を想定しての必要な準備ができず、危機管理能力を致命的に欠いているのは、日米戦争から福島原発事故にいたるまで、空気が支配する日本社会の宿命的な病理」だ、と作家の笠井潔さんが指摘しています。

終戦間際、帰還の当てのない戦艦大和の沖縄出撃もその場の空気が決めたものでした。そして大和の悲劇を招きました。

笠井さんは「考えたくないことは考えない、考えなくてもなんとかなるだろう。これが空気の国の習い性だ」と指弾します。場の空気に流される習性からの脱却が大切です。これは国づくり、地域づくりにも言えることなのです。

求められているのは、しっかりと自分を持ち、「考えたくないこと」でも考えるという「空気の国の習い性」からの脱出です。そうでないとわれわれの国や地域は如是閑の言う「いかさま」になってしまいます。

<東愛知新聞社>http://www.higashiaichi.co.jp/

「国難の正体」 興味深い指摘である!

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8月 262013

今回は本の紹介です。

8月は、お盆に終戦記念日を迎える特別な月。

現在の日本の不可思議な状況が、どのような仕組みによってもたらされているのかを知る上でも、是非、読んでいただきたい本です。



<目    次>

◎はじめに

◆第一章 戦後「世界史」の正体

◎冷戦は八百長だった

モスクワの実態/アメリカを支配するイギリス/作られた超大国ソ連の虚像/ グロムイコが高く評価したアメリカ人(ヘンリー・キッシンジャー、アベレル・ハリマン)/ソ連はなぜ崩壊したか

◎中華人民共和国建国の謎

マーシャルをほめるグロムイコ/マッカーシーから見たマーシャル/ アメリカと毛沢東/ベトナム戦争以後の米中関係/日中戦争の後日談

◎朝鮮戦争の謎

なぜアメリカは勝とうとしなかったか/マッカーサー証言の真相/ ソ連はアメリカに協力した/スターリンの死

◎ベトナム戦争の謎

長引かせた戦争/米ソの意図を見抜いていた中国/中ソはなぜ対立したのか/ アメリカとの核戦争を想定していた毛沢東/ベトナム戦争後、アメリカに麻薬禍が蔓延

◎第四次中東戦争と石油危機の謎

キッシンジャーの策略/石油危機を演出

◎湾岸戦争の謎

フセインはなぜクウェートに侵攻したのか/湾岸戦争の隠れた目的/コソボはなぜ独立したのか

◎アフガニスタン戦争の謎

「テロとの戦い」の危険/麻薬生産が増大

◎イラク戦争、東欧のカラー革命、「中東の春」現象の謎

やはり石油が目的だった/アメリカのNGOが関与していた/「中東の春」を恐れる中国・ロシア



◆第二章 超大国「アメリカ」の正体

◎アメリカの世界戦略は誰が決めているか

CFRの創立メンバー/ニクソンの失脚の原因/アメリカの軍事戦略もイギリスの影響下にある/グロムイコもイギリスとアメリカの一体性を認識していた

◎イギリス金融資本家の軍門に下ったアメリカ

独立後すぐ始まった中央銀行設立論争/リンカーン大統領暗殺の真相/アメリカの金融が民間銀行の支配に落ちた日/連邦準備制度の罠/国際銀行家とは何か

◎アメリカの大富豪は「共産主義者」である 国民のチェックが及ばない社会/なぜ国際主義思想が生まれたか/日露戦争と国際銀行家/ナショナリズムは本当に危険なのか/反セム主義とは何か/マイノリティとしてのユダヤ人

◎「アメリカ人」のいないアメリカ

グローバリズムの正体/アメリカのグローバル戦略/もはや「アメリカ人」は存在しない



◆第三章 日本「国難」の正体

◎アメリカは占領時代に日本に何をしたか

日本のナショナリズムを破壊せよ/原爆は破壊の悪魔である/秘密裏に行われた検閲/ 検閲官と非検閲者は共犯関係にあった/田母神事件の教訓/ シビリアンコントロールとは何か/国民が完璧に洗脳された理由/ 分割統治の鉄則が戦後隣国との紛争関係の仕組みを作った(北方領土・竹島・尖閣諸島)

◎冷戦終了後日本がアメリカの「仮想敵国」になった

ブレジンスキーの日本観/ブレジンスキーの世界観

◎現在進行中のアイデンティティ破壊工作

ジェンダーフリーこそ大問題/日本語が危ない/ 構造改革路線の本当の目的/TPPの隠された目的/ 大量移民受け入れによる日本人種の雑種化/韓流ブームはなぜ起ったか/ 人権侵害救済法案は「ヘイト・クライム」の導入を企図したもの/次は麻薬の合法化

◎ウクライナ大飢饉の教訓

民主主義は幻想/選挙で当選しても借金から逃れられない/ マスメディアなどが情報操作によって国民を洗脳している/ False Flag作戦という戦慄すべき情報操作/世界は「金」と「情報」で支配されている



◆第四章 明日の日本の生きる道

◎日本型民主政治の再生

権力と権威のバランス/チェルノブイリ事故の教訓/新しい「国体論」はどうあるべきか

◎日本外交の新境地

市場経済化に失敗したロシア/米露新冷戦の開始/プーチン大統領は本当の親日家/ 新「日露協商」構想/ ロシアが日本の信頼しうるパートナーになりうる理由(・ロシア人と日本人の国土観の類似性 ・ロシア正教と日本人の宗教感情との親和性・国民性の類似)/ ドストエフスキーと芥川龍之介

◎グローバリズムを阻止する方法

◎究極の日本中立化構想



<著者 馬渕睦夫プロフィール(まぶち むつお)>

元駐ウクライナ大使兼モルドバ大使 前防衛大学校教授1946年京都府に生まれる。京都大学法学部3年在学中に外務公務員採用上級試験に合格し、1968年外務省入省。1971年研修先のイギリス・ケンブリッジ大学経済学部卒業。外務本省では、国連連合局社会協力課長、文化交流部文化第一課長等を歴任後、東京外務長、(財)国際開発高等教育機構専務理事を務めた。在外では、イギリス、インド、ソ連、ニューヨーク、EC日本政府代表部、イスラエル、タイに勤務。2000年駐キューバ大使、2005年駐ウクライナ兼モルドバ大使を経て、2008年11月外務省退官。同月防衛大学校教授に就任し、2011年3月定年退職。



元外交官馬淵睦夫氏「国難の正体」はあまりに興味深い本である。

今までレポートで紹介させていただいたユダヤ論、国際金融資本論、ごく一部の人が指摘している、実際には、英国の中枢が米国をコントロールしていることなどを、次々と公開情報を基に指摘している。京都大学を卒業し、外交官だった人間がこういった本を書いた意味は、一般の人に対する信用度という面で非常に大きいと思われる。



ところで、ウクライナ大使と防衛大学教授を務めた馬淵氏の経歴は、以前レポートで何回も紹介した「戦後史の正体」を書いた元外交官、孫崎享氏が、同じ旧ソ連圏のウズベキスタン大使や防衛大学教授を務めたことと酷似している。

特に馬淵氏は、国際金融資本のグローバリズムに対抗するための「日露の連携」という興味深い主張をしており、今後、米国の軍事支配から日本が独立していくためには、ロシアとの対等な軍事・経済同盟に向かう選択肢もあり得ることをはっきり、提示していて興味深い。

ところで、2009年に成立した民主党の鳩山内閣は米国の対日内政干渉である「年次改革要望書」を拒否するという従来の枠組みから外れた無謀な行動に打って出た。

その結果、<グローバリズム:国際金融資本、国際企業グループ>の側から返球がTPPという新たな対日戦略である。

ご存じのようにTPPの交渉内容は日本政府でも数名しか知らされていないが、米国でも上下両院の議員は内容を知らされていない。このような異常な事態が生じていることをもっと、多くの日本人が知るべきだろう。

ところで、TPPの調印は今年末の予定で、FRBのバーナンキ議長の任期は来年1月である。FRB設立後100年の今年12月23日にFRBは廃止されるという密約が設立時にあったとの驚きの指摘も一部に出てきているから、注視が必要だ。

この本の特長は、誰でも入手可能な公開情報をもとにして、それらを繋ぎ合わせ、行間を読むことによって、現代史を解釈し直したところにある。その結果、教科書やマスコミが報道しているのとは、全く違う現代史の相貌が浮かび上がってきたのである。

それを一言で言うと、



「私たちが住む地球には、「世界の政治経済を制覇するために、民間の手による世界金融支配システムを創造することを目指す金融資本家たちの国際金融ネットワーク」が存在する」(米国歴史学者キャロル・キグリー:クリントン大統領の恩師)ということである。

それでは、本書の内容を簡単に紹介しよう。

「人・物・金」の行き来を自由にするグローバリズムの美名のもと、国境を消滅させ各民族を均質化することで、ある特定層だけが世界を支配する計画(ニューワールドオーダー)が現在進行形で行われている。その特定層こそが、国際主義の名を借りた共産主義者であり、TPPのような日本が直面する国難をもたらす外圧を加え続けている勢力のことである。

元外務官の馬渕睦夫氏が、こうした勢力が弄んできた世界構造の変遷に関わる歴史と、今後、日本が国際舞台の中でどう立ち回りどう国益を守っていくべきかの提言を本書でしている。



「冷戦は八百長だった」というセンセーショナルな見出しから始まり、中国はアメリカによって建国された、ベトナム戦争はアメリカの自作自演だった、その他、9.11後テロとの戦いと称して世界で先端を開いた理由などを、当事者の著書を中心としたソースを駆使して克明に分析している。

馬淵氏は、こうした現代史の背景には必ずユダヤ系の国際銀行家が暗躍し、ロスチャイルド家やロックフェラー家をはじめとする大資本家が、自らが儲けるためだけに世界地図を塗り替えようとしているということを明らかにした。歴史的に祖国というものを持たない彼らには、そもそも国家という概念がない。民族それぞれが全世界に散らばっていくうちに社会・共産主義的な思考が醸成されていき、それがいつしか国際主義(グローバリズム)へと変質していったと分析している。

つまり、彼らの目的は全世界を統一した市場とし、そこから生まれる莫大な権益を独占することである。



<参考資料>



「金融ワンワールド」http://www.yamamotomasaki.com/archives/1256

~二十年前だったら、東京大学法学部を卒業して、住友金属に勤め、経済企画庁に出向し、経済白書作成に関わり、その後、野村證券で日本初のM&Aを仕掛けた男が、このような内容の本を出版することは、おそらくあり得なかった。このような知識を一般に公開することはなかったはずだ。その意味で時代が変わったのである。~

「通貨戦争」http://www.yamamotomasaki.com/archives/930

~おそらく、一般にはあまり、知られていないが、ヴィクター・ロスチャイルドは、二十世紀が生んだ天才の中の天才である。一言で言えば、悪魔のように頭の切れる男である。~

「ユダヤがわかると世界が見える?!」http://www.yamamotomasaki.com/archives/1570

~このように西洋の歴史:世界史はある意味、金銭闘争の歴史であり、その金融政策を知らなければ、その歴史はわからないのである。そして、そのことは、ユダヤ人=他者への憎悪と嫉妬に呪縛されている精神で跳梁するとも言える面をもつ人たちの真実を知ることに繋がっていく。~

対談スペシャル 「国難の正体」を読み解く

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